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日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills 2010

石川遼が2位タイに

18歳の賞金王は、この日2日目も生き生きと難コースと対峙した。距離が伸びた9番パー4(508ヤード)は、6メートルのパーパットで握ったガッツポーズ。プレーの合間に、こぼれる笑顔。躍動感溢れる決めポーズ。

常日頃から、課題を持って取り組んでいるスイング。また、この日の計21パットは「フェースの芯と、ボールの芯とがしっかりと、コンタクト出来ていた」。ショットも、パッティングに関しても、日頃の練習の成果が確かに出ている、という実感。
「このコースで良いプレーが出来ている、という意識がどんどん自分に気合いを入れてくれた」という。

3年目の宍戸。精神面の成長も著しい。スタートの1番は、ティショットを右にOB。
いきなりダブルボギーの幕開けも、さらりと受け止めた。
「こういう日も残り17ホールで取り返せばいい」と意に介さず、3番4番の連続バーディであっさりと怪我した分を取り返した。「理想の形で挽回出来た」とたちまち体勢を立て直した。

17番では、ティショットを構えた瞬間に携帯電話の着信音。
しかし、何事もなかったように、落ち着き払って仕切り直した。
昨年10月の日本オープンで、カメラのシャッター音に怒りをあらわにしてしまった嫌な思い出。あのとき、やり場のない思いに感情を抑えきれず、自分の太ももを強く叩いたりしたことで、「次のミスにつながってしまった」という反省がずっとあった。

だから今では、同じような場面に見舞われても「自分の中に何らかの原因があって、仕切り直した、と思うようにしている」。
妨害に遭っても過剰に反応しないで受け流す。「起こったことへの処理の仕方が成長したところ」と、本人も納得顔で頷いた。

直ドラのバーディや、ピンチのときの“正座スイング”を披露した前日初日のようなにぎやかさはなかったがアグレッシブな姿勢を貫きつつ、この日は最後まで、丁寧に積み重ねた18ホールは「昨日と同じような、手応えのある1日」。
2日連続のアンダーパーで一歩一歩確実に、頂点に向かって歩を進める。

首位の宮本勝昌とは4打差あるが、「まずは自分との戦いに負けないように、明日も攻める気持を出していく。あと27ホールが終わるまで意識しない」。
初のメジャー制覇を考えるのは、最終日の最後の9ホールと決めている。
「そこでトップとの差が5打差なら、優勝の二文字を諦めない」。
ツアープレーヤーNO.1の栄光をかけた戦いは、まだ折り返したばかりだ。

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