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日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills 2010

連覇を狙う、五十嵐雄二

ツアーきっての(?)脱力系プロ。この選手が闘志満々で・・・というところは、あまり見たことがない。連覇がかかった今週も、相変わらず普段着のまま。昨年の思い出について、尋ねられてもきょとんとした顔のまま、「去年の・・・何を思い出すの?」と、逆に不思議そうに報道陣に聞き返した。

プロ17年目にしてシード権すらまだ獲得したことがなく、ファイナルQTランクの資格で参戦したこのツアープレーヤーNO.1決定戦で、悲願のツアー初優勝を飾ったのは昨年の今大会。

いきなり5年シードの権利を獲得したことで、「これからは、もっと楽に、易しくゴルフが出来るようになるのでは・・・」とのほのかな期待があった。
「でも、大きな変化はただ毎週、試合が出られるようになったくらいで、全然そんなことはなかった」と、当てが外れた。

むしろ、昨年はその次のトーナメントから4試合連続の予選落ちをするなど、苦しみはかえって増したかもしれない。

優勝のあとは、アジアパシフィック パナソニックオープンの7位が最高で、予選落ちのほうが目立つ結果に。
「自他共に認める一発屋ですから」と、自嘲気味に笑う。
だけどそれは、諦めきっているわけではけっしてなくて、「そうやって自分で言うことで、ハッパをかけているんです」と、訥々と言った。

昨年は、何がなんだか分からないままに、勝ってしまったという印象が自分にもある。
「だから、今度はちゃんと実感がわくような勝ち方を・・・。もう一発頑張ろう、という気持ちがある」と、抱負を語る様子もほどよく肩の力が抜けている。

今年、開催コースの宍戸ヒルズカントリークラブは9番ホールを改造して難度が増した。
上がりの17、18番のほかに、9番を絡めた7番からの4ホールを「宍戸のもうひとつのアーメンコーナー」との呼び声高く、五十嵐も「去年はうまく切り抜けられたけど、今年はグリーンも固いし、どうなることか」と不安を漏らしつつ、「まずは、パーを拾っていくゴルフで」と控えめながら、連覇のプランを語った。

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