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アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン 2010

石川遼は13位タイ

きゅうきょ参加することになった表彰式で、チャンピオンと席を並べて恐縮しきり。名前を呼ばれるなり直立不動で立ち上がり、深々と腰を折った。

ツアーで自身初のホールインワンを達成したのは、前日3日目の第2ラウンド。
187ヤードの6番パー3は当賞ホールではなかったが、石川の所属先でもある大会主催のパナソニックは、賞金100万円の授与を即決した。

それだけに、1打差の2位タイで迎えた最終日は19歳のホストプロも気合い十分だったのだ。

ホールインワンは確かに、それはそれでスポンサーへの恩返しにはなったに違いないが、「でも今日は、違う盛り上げ方をしたかったんです」。
翌日に改めて賞金の授与式には、ホスト大会での今季3勝目も加えて華を添えてみたかった。

1打差の2位タイで迎えた最終日は前半のうちに、一度は首位に並んでますます燃えたが、10番で痛恨のダブルボギーを打った。

右のラフからの第2打は、「6番アイアンで間を抜いて、スライスをかけてグリーンに乗せるという狙い。それほど勝負をかけるというわけではなかったのですが」。
それがみごとに木に直撃した。3打目にグリーンを捉えたものの、3パットを打った。

「その時点でまだトップとはおそらく3打差。諦めちゃいけないとは思いましたけど、最終的にはやはり響きましたね」と、この1ホールが尾を引いたことを、認めた。

さらに上がりの2ホールで連続ボギーを打って、通算1アンダーは13位タイに後退した。
一方、石川のもうひとりの若きライバルと言ってもよい韓国の金庚泰(キムキョンテ)はこの日の最終日は特に「アイアンショットが好調」で、67をマーク。
3位タイに浮上した。

今年は大会初日が荒天のため中止となって、主催者のご厚意により選手たちには全額が支払われるが、規定により賞金ランキングへの加算は75%となる。
それにもかかわらず、もともと僅差のレースは金がいよいよ石川を抜いて、ランクトップに躍り出た。

「確かに、キョンテは良いプレーをしていましたからね」と、石川もそこは承知の上で、「でも今はランキングの上位にいられていますし、賞金王を狙えるチャンスはあると思う。終盤になればなるほど意識は高まる」と、その視線の先には2年連続の王座がちゃんとある。

次は、ホスト大会3戦目の「コカ・コーラ東海クラシック」。連覇がかかる大会で、「来週こそは、と思っています」。
今季3勝目にも、意欲的だ。

  • 石川を抜いて賞金ランク1位に躍り出た金。賞金レースはますます熾烈に!!

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