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中日クラウンズ 2010

石川遼はトヨタクラウンのゴールデンキーに大喜び?!

あのジャンボでさえ、この中日クラウンズを初めて制したのは40歳だった。そのあと、無類の強さを発揮して3連覇を含む4度の優勝。大会最多の5勝をあげたジャンボの雄姿に、目を奪われたのは石川がまだ小学生のころだった。

表彰式のシーンに釘付けになった。
副賞は、トヨタ自動車の名車。
でも、少年の狙いはそれではない。
チャンピオンが、満面の笑みで受け取った特大のゴールデンキーだ。

子供心をくすぐられた。
「僕もあれが欲しい」と、目を輝かせた。
おっきな鍵の形が、子供ながらに物珍しかった。
「デッカくてかっこいい。車よりも、僕はあれが欲しい」と大マジメに言って、家族を笑わせた。

「年齢と経験が何よりものをいう」が通説だった。和合を溢れる若さでねじ伏せた。
今年の副賞は、「クラウンハイブリッド」。トヨタ自動車株式会社の小原靖史・常務役員から、あの念願のキーを受け取って、ようやく18歳らしい笑顔を見せた。
「小さいころから思い描いてきた瞬間です。これを両手に持って掲げるのが夢でした」。

まだ免許は持っていない。
だから当然、運転はまだ出来ないが、「やっぱり、このゴールデンキーが嬉しいです!」。
優勝賞金2400万円を上乗せて、国内男子ツアー最速の54試合目にして、史上最年少で生涯獲得賞金3億円を突破した驚異の18歳は、無邪気に笑った。

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