Tournament article
フジサンケイクラシック 2010
薗田峻輔は「僕が遼の連覇を阻止する」
特に富士桜のインコースだ。石川は、10番から無類の強さを発揮する。
その“下調べ”は出来ていた。朝、レストランで読んだサンケイスポーツのゴルフ面の「データボックス」のコーナーに、書いてあったのだ。
石川が過去3度と今年初日からの2日間で、大会合計の13ラウンドは、アウト1イーグル、23バーディ、21ボギー、3ダブルボギーの「通算2オーバー」に対し、インは1イーグル、39バーディ、17ボギー、1ダブルボギーの「通算22アンダー」。
『圧倒的にインを得意としている』
これを裏付けるこの日のバックナイン。
確かに、アウトで石川は伸び悩んでいた。「へぇ、やっぱりそうなんだ」と思って見ていたが、「あがりの4ホールでは、見せられちゃった」と、苦笑いだ。
特に590ヤードの15番パー5だ。石川は、残り259ヤードを2番アイアンで、7メートルに乗せてきた。イーグルパットをど真ん中から決めてきた。
「圧巻でしたね」。
薗田も、これに続きたいところだったがバーディパットさえ、スパイクマークに蹴られて、ふいにした。パーに終わって、後輩に水をあけられた。
石川とのラウンドは、今回で4ラウンド目。今となっては、石川びいきの大歓声を、心地よく聞く余裕も出来た。
自身も1勝をあげた今は、後輩に面と向かって宣戦布告する度胸も戻った。
3打差つけられたが、諦めない。
最終18番で、パーパットを外して石川との最終日最終組こそ逃したが、「そのへんは、谷口さんの集中力にお任せして僕は、ひとつ前の組でバーディを量産したい」と、ニヤリと笑った。
そして願わくば、石川の苦手なアウトコースでリードを奪う。
「僕は、明日は是が非でも前半で3つくらい差をつけて、インを迎える」との青写真を描いた。「5アンダーには他にも何人かいるけれど。その中でも僕が、遼の連覇を阻止したい」と、きっぱりと言い切った。