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ダイヤモンドカップゴルフ 2011
4打差の2位に武藤俊憲は
前半は伸び悩むリーダーに「もしかしたら、とは思った」。しかし、武藤も後半、ティショットを再三曲げて「第一アドバンテージが使えなかった。それが一番、悪いところ」と悔しがる。
2008年から2年連続で部門別のトータルドライビングで1位。飛んで曲がらない選手がその武器を、使えなかった。「14番は、スイングのリズムが速くなった」と左の林へ。
さらに17番でも左に曲げて、万事休すだ。
「ドライバーに絶対の自信があるのに、その辺を上手くコントロール出来なかった」と、うなだれた。
だが明るい材料もある。昨年の今大会は、9位タイで迎えた最終日に棄権。朝、起きたら左親指の付け根がパンパンに腫れ上がり、グローブさえ入らない。もちろんクラブも握れない。あとから「軟骨の石灰沈着」と判明したが決勝ラウンドで、しかもトップ10にいる選手がプレーを取りやめるなど、めったとないこと。それくらい症状は深刻だった。
「あのときのことを考えたら、いいんじゃないかな」と気を取り直した。「あそこで孔明にイーグルを取られたら仕方ない」と潔く、「去年のことを思えば、こうして優勝争い出来ることが幸せです」。
次週はツアープレーヤーNO.1決定戦。「日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills」の開催コースは宍戸ヒルズカントリークラブだ。「来週も、得意なコースだから」。ニヤリと笑って、前を向いた。