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ANAオープンゴルフトーナメント 2011

20歳最初のVを狙う、石川遼

2007年に15歳でツアー初優勝を飾って以来、アクションを起こすたびに、「史上最年少」とか、「史上最速」とかの形容詞が必ずついた。昨年はギネス記録の58も達成して、その活躍は世界中に轟いたものだ。

この5年間を、ものすごい勢いで疾走してきた石川が、いよいよ怒濤の10代に別れを告げる。今大会は3日目の17日土曜日に、いよいよはたちの誕生日を迎える。

「優勝した後の一杯をやってみたい」。
20歳最初の勝利をあげれば、まさに美酒にも存分に酔える。
「でも美味しいと思えるのはきっとまだ先だと思う。今は間違いなく、コーラのほうが美味しい思う」と、言って笑う。

もっとも、石川がスポンサー契約を結ぶANAが主催する今大会は、過去3度の挑戦で、昨年の12位が最高と、人一倍気合が入る分だけ、ままならない。
「経験と、それを生かした選手が優勝出来るというコースで上位に行けず、自分との差をすごく感じる」と悔しげに、この日もラウンドの合間に、課題としている肩でのストロークをより意識できる機具を使ってパッティング練習を繰り返すなど、思い入れの強いこのホスト試合での初Vにむけて、準備にも余念がない。

「いつもお世話になっているスポンサーさんの試合で、20歳になることをきっかけに、自分で新たな道を切り開いていきたい」と、強い責任感を持って気合を入れた表情は、最近とみに大人っぽくなってきた。

しかし、ゴルフでは少年の心を忘れない。「プレーでは大人になりたくない。小さくまとまったり、妙に落ち着いたりせずに、子供のようにゴルフをやっていきたい」。
予選ラウンドは、飛ばし屋対決にもワクワクだ。
先のフジサンケイクラシックで3連覇を阻止された諸藤将次と、韓国の盧承烈 (ノスンヨル)は、いずれも300ヤードを楽々と越えていく。「大いに力みます」とそれも励みに、はたちを過ぎても青空に向かって豪打を放ち続けることを、約束した。

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