Tournament article

コカ・コーラ東海クラシック 2011

石川遼は1アンダースタート

首位に6人が並ぶ大混戦に、順位は21位タイでも1アンダーは、たったの3打差。「内容よりも、結果のほうが断然良くてラッキーでした」と、胸をなで下ろしたホストプロ。

前半は、ティショットがあいかわらず乱れた。「朝の練習場から思いきりがなかった。真っ直ぐ打とうとしすぎて体の動きが鈍かった」と、ことごとくラフへ。

とりわけ17番は、左の林を超えて、その先の奧のカート道の、そのまた奧へ。ベテランの関係者も、「こんなところまで来た選手は今までほとんどいなかった思う」と証言したほど、ひどい曲げようだった。

「練習では出来ても、コース上で出来ないのは、自分のやる気というか、根気というか、信念というか、そういうものがゆがんでいる。弱いから出来ない。そんな自分にカツを入れた」と石川は言う。

日照時間の関係で、今週から出場人数が108人になり、スタートも午前の部だけになった分、ハーフターンで40分ほどのインターバルが生じる。いわば「ハーフタイム」が、この日の石川には吉と出た。
「ロッカーでシャドースイングをしたりして過ごした」。
気持ちの切り替えも、うまくいって「1番からほぼ完璧なショットが打てた」。この日、フェアウェイを捕らえたのは3番ホールだけにもかかわらず、「ラフに入れても、納得のいくスイングが出来たらリズムに乗れる。深いラフも攻略出来る」との相乗効果は「休憩時間」の有効活用で、復調のきっかけを掴んだ。

「あのままスルーで行ってたら、取り返しのつかないことになっていた」と、胸を撫で下ろした。「先週は9ホール終わっても立て直せなかったので。やっと練習の成果が出てきたのだと思う」と、手応えも掴むことが出来た。

「今回は、初日の前半で、台無しにならずに済んで、本当にラッキー」と、大事なホスト3戦目で出遅れずに済んだばかりか、これで2009年に続く2度目の優勝も、視野に入れられる。
今季初Vは、区切りのツアー通算10勝にも期待がかかる。

今週は、愛知県で女子と男子が同時開催。近隣の和合で開催されている、日本女子オープンの途中経過を聞いたら、やっぱりスコアが伸びていなかった。
「きっと今週の和合は、僕ら男子が回っても厳しい。同時開催は、同時に難しいコースセッティングで、男女のプロが技を見せ合う1週間になる。名古屋のみなさんにはぜひ、ゴルフで熱くなって頂きたい」と、アピールしたからには自分も絶対に、その中心にいたい。
「特に練習しがいのある1週間。土日のためにも明日頑張らないと!」と、ホールアウト後はいつものように、遅くまで練習場に居座った。

関連記事