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コカ・コーラ東海クラシック 2011

池田勇太は「悲願の優勝にむけて」

いまの調子は「はっきり言って、すごい悪い。ずっと下り調子と自覚している」。例えるなら「泥沼」。そこに「いま、両足を突っ込んでいる状態」。抜け出すために、「今日もギリギリまで調整していた」。浮上のきっかけを掴むために、スタートの直前までスイングに、クラブの微調整に、最善の力を注いで出ていった初日だった。

スタートの10番も、右ラフに打ち込みボギー発進。「フェアウェイに行ったのは、今日もたったの5回」と苦戦の中でも、執念を見せた。

前半、後半ともに尻上がりにスコアを伸ばして4アンダーは首位タイスタートに、「悩みまくっていた状態から、なんとか片足だけでも抜け出せた」と、昨日まで厳しかった表情もほんの少し、和らいだ。

「クラブメーカーの方を始め、いろんな方に協力してもらって、今日は最高の出来だったと思う」と、もともと恩義に厚い選手が不振のこの時期の好発進なら、なおさら周囲への感謝の気持ちも募る。
「今日のように、粘りのあるゴルフを続けていれば、悲願の優勝にむけて、前進していけると思う」との手応えもある。

毎年、三好に来て思うことは、「ここは僕のプロ人生のスタート地点」。デビュー年の2008年。マンデートーナメントを通過して出場権を勝ち取った今大会で、優勝争いの末に2位に入った。初シード入りの大きな足がかりとなった。翌年から2年連続の最多勝利も、ここから始まったと言っても、過言ではない。

さらに翌年の2009年は、石川遼と最後まで争って3位タイは、最終日の最終ホールで2年連続の池につかまり、勝利を逃した。
「悔しいのを2回もしているので。ぜひここで勝ちたい」と、思いの強さは人一倍だ。ホールアウトするなりクラブメーカーのスタッフに、新しいドライバーの製作をオーダーした。

ロフトを立てて、先を少し切った分、シャフトに安定感を持たせた1本をまた、翌朝の練習場で打ち比べる予定だ。
「優勝というものを掴み取るために、出来ることは何でもやっていきたい」と、全身全霊で三好に立ち向かう。

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