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日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills 2011

石川遼が2週連続の予選落ち

初日の12オーバーを、挽回するどころか3番でボギーが先行。1.5メートルを3パットして「グリーン上のミスを、ショットに響かせてしまったことが、悔しい」と唇を噛む。

2日目としては、大会最多の4970人のギャラリーが駆けつけ大勢が奇跡を願ったが、宍戸の森にこだまするのは溜息ばかりだった。

たとえチャンスにつけてもパットが決まらない。
「今日はパットのミスを、ショットでカバーするようなゴルフ。そんなの普通はないことなんですが」と、本人も呆れ顔で振り返る。

13番で、4メートルのパーパットを4パットした。カップの周りを行ったり来たりでダブルパーを打った。さらに14番では80センチのバーディトライを外した瞬間に、パターを杖にして俯いたままじっと動かない。時間にして本人の感覚的には「15秒くらい」。呆然と立ち尽くした。
「こんな距離を外すなんてめったにないのでびっくりして。どこがどうなって、緩んでしまったのだろう、と」。

自覚する反省点は「下半身がどっしりとしていなくて。重心が高くなって。上半身がグラグラして手先で打つ感じになっていたと思う」。

浅見緑蔵氏が持つ19歳281日のメジャー最年少V記録更新のラストチャンスどころか、先週のダイヤモンドカップに続く、2週連続の予選落ち。
2009年には史上最年少の賞金王に輝いた19歳だが「それが今の自分の技術」と謙虚に頭を垂れた。

「こんなに良いグリーンで入らないのは、明らかに技術の問題。自分の実力はこんな筈じゃない、とは思いたくない」と、石川は言った。

「これが今の自分の本当の姿と思えば、練習にも熱が入るので」。
2週後には全米オープンが控えており、今季メジャー第2戦に向けて、急ピッチの調整が必要となった。
「ドライバーで打って、グリーンに近づければその分易しくなるというわけではない。今週のコースは、海外と共通する部分があって。全米オープンに向けてすごく参考になる2日間でした」と119位はブービーでの予選落ちにも収穫を見いだした石川は、「アメリカでひとつでも世界ランクを上げて帰ってくる。そして次の日本の試合こそ、良いところを見せたい」と、約束した。

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