先週17日に、誕生日を迎えてから初めて臨む大会を、主催するのが所属契約を結ぶパナソニックだ。「何かのご縁でこういう形で迎えられた」と思うにつけて、気合が入らないわけがない。
「ぜひ、優勝という形で恩返ししたい」。今週はいつにもまして、期待を一身に背負って立つ４日間となる。

「優勝、優勝とプレッシャーをかけていただくほうが僕もいい」と、重圧さえ力に変えるつもりだ。

今週月曜日の前夜祭で、生まれて初めてお酒を口にした。「シャンパンを１杯飲みました。

でも、あとはコーラばっかりおかわりしていましたが」。
大人の仲間入りを果たしても、ゴルフは少年のまま。
「年齢と反比例してもっと若々しいゴルフをしていきたい。これからは飛距離第一で行く」と今週は、トリプルＸにした先週からほんの少し、シャフトの硬さを柔らかくしたドライバーで、安定性を上げる工夫も凝らしてやってきた。

この日大会前日の21日水曜日は強い勢力を持った台風15号も、当地は暴風域からすっかり抜けた午後３時過ぎにコースにやってきた。
「明日に備えて午前中は、予定変更でゆっくり寝て来た。昼過ぎから部屋でトレーニングとパッティング練習と、素振りを済ませてここに来ました」と、パワーを充電。

そしてコースでは打撃練習とアプローチ、パッティング練習を約２時間半。５時半までたっぷり行い「調子いい。すごく良い感じだと思います」と、手応えも十分だ。

「今回の我慢比べみたいなセッティングの場合は特に初日から成功体験を重ねて良いイメージを持つことが大事。サラっといくと、苦手意識も持たずに済むので」。
ゴルフもカラっと、台風一過のスタートダッシュを誓った。

• 石川 遼