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アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン 2011

裵相文(ベサンムン)は「もう2個も3個も」

日本列島にまた大きな爪痕を残して去った台風15号の影響は、この日のスタートホールでも出た。10番で、ティショットを左に大きく曲げた。
「実は今週から新しいドライバーを使い始めて」。
練習日に徹底的に、手に馴染ませるつもりだったが、当てが外れた。連日の大雨に練習ラウンドはおろか、打ち込みすらろくに出来なかったのだ。

さっそく、そのツケが出たのがしょっぱなの10番だった。
いきなりピンチもどうにかパーでしのぐと、あとは高い適応能力を発揮して、18ホールが終わる頃には新しい道具もすっかりと、最大の武器にしていた。

「最後の方は、ショットもすごく良くなって。パットも決まったし、今日は良いラウンドでした」と、ボギーなしの67に満足そうにうなずく。

この日は昨年覇者と、ホストプロとの同組ラウンドに、特に石川遼がプレーを終えると、構わず歩きだす大ギャラリーに、途中少しナーバスになる場面もあったが、「まあ、もう慣れていますから。次のホールでは、すぐ集中ですね」とにっこりと、好スタートを切った。

韓国ツアーは2008年から2年連続の賞金王は、今年8月のVanaH杯KBCオーガスタ」で満を持して日本初V。今季末は、念願の米ツアーのQスクールの受験を控え、残り試合の目標は、もちろん次の2勝目だ。

「2個目の優勝? いえいえ、もう2個も3個も。出来るだけ勝ちたい」。日本には一片の悔いも残さず、旅立つつもりだ。

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