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キヤノンオープン 2011

ネベン・ベーシックは「今度こそ、ステディなゴルフで」

最後の18番は、2.5メートルのバーディチャンスを外して、悔しがった。「どうして、真っ直ぐ行かないの!?」。逃したばかりのラインを目でなぞって、首をかしげる。「後半はずっとこう。14番から絶好のチャンスを逃しまくった」と、5アンダーは67にも納得出来ない。

ホールアウトした時点で首位も、結局3位タイに沈んで「明日は絶対にモノにする」と気合を入れた。
また「慎重さも忘れない」と、心に誓った。

昨年のファイナルQTでランク37位につけて、今季本格参戦の日本ツアーで“洗礼”を受けたのは、8月の関西オープンだった。

2日目に61をマークして、2位と4打差の首位に立ちながら、3日目に77は見事な大波賞に、初優勝のチャンスをフイにした。
最終日にどうにか3位タイまで盛り返して「終わり良ければすべてよし」と、苦笑いをしたばかりだ。
それだけに「今度こそ、ステディなゴルフで優勝出来たら最高ですね」。
今度こそ、みすみすチャンスは逃さない。

ネベン・ベーシック
1978年8月21日生まれの33歳。5歳からゴルフを始めた。オーストラリアはシドニーの自宅には、すぐ目の前にパブリックコースがあり、「学校が終わったあと、夕方からほとんど毎日回ったよ」と恵まれた環境に育ったが、シドニー大学ではゴルフ部にも所属せず、もっぱら勉学にいそしんだという。
経済学を極めながらもしかし、卒業後はやっぱりゴルフの道へ。「だって机に座って働くよりも、ゴルフで稼いだほうがずっと楽しいじゃない?」。ハンディキャップも+2まで上がったことで、プロ入りを決意。
そして2005年には、念願のプロ転向を果たして母国ツアーやアジアンツアーを回るうち、「コースコンディションの素晴らしさ」を、噂に聞いて来日。“ルーキーイヤー”での初シード入り、あわよくばツアー初優勝を狙っている。

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