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キヤノンオープン 2011

石川遼は「妥協しないで貪欲に」

先月、はたちの誕生日を迎えた石川だが、ゴルフも、気持ちも、10代のころに戻ろうと懸命だ。前日は練習日の火曜日に、コースに駆けつけたのは、小中学時代に指導を受けていたという佐々木孝則コーチ。「僕のほうから来ていただくようにお願いした」というそのココロは「今の僕のスイングが、佐々木さんにはどう見えるのかを、知りたかった」。

「以前はもっと体に巻き付けるように打っていたよ」と、佐々木さん。「気持ちよく、最後まで振り抜いているか?」とも。

スコアも、結果も、ボールの行方すらも気にせず、いつでもどこでも無心で打てた。10代を振り返るにつけて、改めて思う。
「もう一度、3,4年前に戻るくらいの気持ちじゃないとダメ」。
いつも、今よりも明日、もっといえば5年、10年後も見据えて練習場に立っていた。
「今、良くても結果にだけ満足することは、絶対になかったこと」。

しかし「今はその場しのぎでやってる感じ」。
他の選手の練習に気がいったり、この4年間で身についたコースマネジメントにこだわってみたり。

さらには「今年まだ優勝がないとか、結果を出さないといけないとか」。
10月になっても未勝利という現実に、雑念が邪魔をして素振りのように振れない。「理想である、ボールがない状況でのスイングと、実際との差が埋められない。スピードもないし、詰まっている感じがする」。

この日のプロアマ戦では、「比較的、ボールはまっすぐ行っていた」という実感はあるそうだが、そこで納得してしまわないのが、10代の自分であったことも、自分が一番分かっている。「満足してちゃいけない。まだまだ、妥協しないでやっていきたい。貪欲にやっていかなくちゃいけない」と、今週もますます自分にムチを打つ。

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