Tournament article
フジサンケイクラシック 2011
諸藤将次が4アンダー(1R)
「晴れていれば、スプーンを持つホールでも、雨でランが出ないからドライバーでちょうどいい」。普段は飛びすぎを警戒してあえて刻むホールでも、安心してドライバーが握れる。
570ヤードの3番パー5はドライバーで、遠慮なしの300ヤードドライブ。残り270ヤードは、スプーンで右手前7メートルに乗せた。
6番のティーインググラウンドは、この日は前方を使用。540ヤードのパー5は「ちょうど落下地点が狭くなっている」と、警戒してスプーンを持ったが、飛ばし屋には何ら問題もない。「270、270でちょうど」と、第2打もスプーンでつないで左3メートルに楽々と乗せてきた。
前日2日目にようやくスタートした第1ラウンドでは、スタートの1番でいきなりのダブルボギー発進。豪雨の中で、ティショットが林へ。ひとまず出して、3つ目で真ん中にどうにか乗せたがパーパットは1メートルも手前で止まった。
嫌な距離のボギーパットを打つ前に、競技も止まった。
1時間39分後の再開でも「普通に外した」。
さらに11番でもボギーを打って、いきなり3オーバーの出だしに「いったいどうなることやら」。冷たい雨に加えて、冷や汗も拭ったが、「飛ばし屋有利」のここ富士桜で浮上のきっかけを掴むのは易しかった。
中止と中断続きの大会は、短期決戦の36ホールで決着をつける可能性が高い。優勝経験はおろか、初シード入りもまだの26歳は、「こんな経験はしたことないので」。台風接近で、まさに降って沸いたようなビッグチャンスにも戸惑うばかりだ。
池田勇太とは同級生で、ジュニア時代からしのぎを削ってきた戦友でもある。「追いつきたい」と、厳しいトレーニングを重ね、練習を積んできた。その成果をいまこそ発揮したい。
本来ならプレッシャーがかかる場面でも、「雨が降っているので、自分のゴルフに徹する部分がある。その点で集中しやすいかもしれません」。
荒天をむしろ味方に、健闘を誓った。