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VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント 2012

95年のチャンピオン、細川和彦が17年前の再現なるか

今年、大会は記念の40回を迎えて、テレビのPR映像で何度も、自分の姿が流れる。1995年大会は、「涙のツアー初優勝とか言われてね」。それを見るにつけても、「嬉しい」と、自然と気持ちは盛り上がる。

それから7勝を重ねたが、シード権を失った今は、出場権さえままならない。
昨年は、起死回生のファイナルQTでもランク37位にとどまって、前半戦はほとんど出番もなく、会場に行って空きが出るのを待ついわゆる「現地ウェイティング」のシステムを利用して、何試合かで出場のチャンスをうかがってみたものの、「ほんとうに、もうあと一歩で出られないのが続いた」。

それでも地道に稼いで、出場優先順位を上げて、夏以降に出番を増やした。
今週は今季5試合目の出場に、「少ないチャンスをものにしたい」と、やる気だ。

ここ芥屋(けや)は、難解な高麗グリーンの攻略も歴代覇者にはお手の物だ。
対策として、今週は8本ものパターを会場に持ち込んだ。「毎年状態が変わるグリーンも、それだけ種類があれば、その中で一番しっくりくるのが選べる」と、ピンタイプを選んで正解だった。

試合に出られない間も、ちょうどこの8月で所属契約を結んで1年になる地元の茨城ゴルフ倶楽部で汗を流し、練習の合間には小学校6年生になる長男・和広くんと、次男は小3の和秋くんと、コース内の池でバス釣りを楽しむ。
手を肩幅ほどに広げて「こ〜んなおっきいのが釣れる」と子供たちと歓声を上げる夏休みのひとときは「良い息抜きになる」と、ガスがたまることもない。

昨年10月に痛めた右膝の半月板も治療の経過は良好で、「ほらこんな」と正座はおろか、かがむことも出来なかった状態から考えれば、今は屈伸も自由自在で懸念材料はひとつもない。

8勝のうち4勝が8月の大会で、「夏男」の異名を取るだけに、3日目も33℃を超える暑さも「こんなの全然ドライ。風があるじゃん、涼しいじゃん」と平然とにらむのは、復活の9勝目?

「いやいや、俺はまずは5位以内」。
出場権のない41歳には来週の稼ぎ場の確保こそが、まずは先決。「優勝よりもね。そうやって思えば楽にやれる」。
今年の大会テーマは「THE LEGEND 40回目の夏舞台」。歴史に名前を刻んだ男の一人は無欲のゴルフで17年前の再現を、呼び起こせるか。

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