前日２日目は腰にサポーターを巻いたプレーで周囲を心配させた。「でももういまは全然大丈夫です」と、笑顔で安心させた。原因は衣替えのせいだったかもしれない、と明かした。

「夏場はゆるめのメッシュのパンツで、タックも入っていた」。
しかしこれからお洒落の秋バージョンは、生地も厚手に変わり、タックもないスリムなパンツで、これまでの履き心地ががらりと変わって、「骨盤を締め付ける感じがあった」と、それもひとつの原因で腰に違和感があったようだ。

「痛みではなかったのですが、上体と下半身のねじれが出来なくてなんとなく我慢できない感じ。不安がある状態で試合に臨むのは絶対にダメなので。昨日は大事を取りました」と、あれほどの練習の虫が、昨日はホールアウト後に１球も打たずにコースを出た。

「いま取り組んでいるショットの課題。バックスイングで右に乗って行くというのをやることで、ドライバーが凄く飛ぶ。それが楽しくてまた、めっちゃ打っちゃう」と、オーバーワークも多少はあったのかもしれない。
しかし、それが３日目のアンダーパーにつながったこともまた確か。

「今日はあと１つ、２つは伸ばせた」と、アプローチで寄せきれなかったり、絶好のチャンスを決めきれなかったりした場面もあっが、石川は満足そうだった。
「長いクラブで成果が出せているのはいいニュース。昨日のように、ショットが曲がってショートゲームでしのぐ内容には納得いかないけれど、今日のほうが今の自分を出せている」。
持ち味で粘れたことが、石川の表情を明るくしていた。

通算２オーバーからさらなる上昇を期す最終日は、台風17号の影響で荒れる予報だが「強風でも、大雨でも明日は３つ以上は伸ばせて終われるように頑張る。天気がどうでも、アンダーパーの世界に入って終わりたい」と、意気込んだ。

• 石川 遼