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関西オープンゴルフ選手権競技 2012

武藤俊憲が首位キープ

これで2日間、ボギーなしのゴルフも「ボギーを打つ要素はいっぱいあった」。この日6つのバーディは、「すべて2メートル以内」と完璧な内容も、むしろそのほかのパーパットは、きわどい場面が多かった。

この日2日目はさっそく出だしの10番で、2メートルを残した。11番では3メートルを拾った。
前半の14番では、大きく左に引っかけて暫定球を打ったが「奇跡的」に最初のボールが残っていた。「(ボールが)あったんだから。ここからだ」。サンドウェッジで1メートルにつけた。ピンチを一転、チャンスに変えたことで、良い流れを引き寄せた。「14番のバーディから動き出した」。

後半の8番では、6メートルのパーパットをしのいで、「いつボギーが出ても、おかしくはない状況」。ピンチはいくつもあったが「ボギーを打ちたくないから、頑張っている」。

執念のパーセーブには、1打も無駄にしないという強い信念がある。
せっかくのバーディラッシュも、「穴の空いたペットボトルに、いくら水を入れても貯まらないのと同じこと。出る物は、絶対に止めなくちゃいけない。それがアドバンテージになるから」。

しかし以前の武藤には、そこまで厳密な考えはなかった。
「ボギーを打っても、そのあと2つバーディを取ればいい」と、自分にゆるい部分があったが、「それだと3ホールも消耗することになってもったいない」。

そんな意識改革も、海外での経験がもたらしたことのひとつだ。

2週前、WGC「ブリヂストン招待」から帰国の機内で昨年の「VanaH杯KBCオーガスタ」の映像が流れていた。たまたま自分がパットするシーンを見て発見した。
「これは絶対に外すなあというアクションを、自分がやっていた。首が縮こまって、肩が上がる」。
プレッシャーで力が入った場面に限って、その傾向が強く出る。
「これは絶対に直そう」。
それも今回の遠征から持ち帰った、貴重な手土産のひとつになった。

改善策として「何か僕を手助けしてくれるものはないものか」。
その一環で今週、取り入れたのが丸い形状のパターグリップ。「角張ったものよりも、手に馴染んで握りやすい」と特にこの日は再三のパーセーブに、さっそく効果を実感している。

「スコアはいいけれど、内容はあんまり良くないので」と、2日連続の首位にも冷静に、あらゆる策を尽くしてツアー通算5勝目を狙っていく。

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