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三井住友VISA太平洋マスターズ 2013

石川遼は3日目もハラハラドキドキの・・・

大会3勝目を狙う昨年覇者は、御殿場のファンをハラハラさせどうしだ。この日も富士の裾野に大ギャラリーの悲鳴がこだまする。

14番は、ピンの位置が見えないやや傾斜の下の左のラフから、前方の木に当たらないスレスレ「ギリギリの高さを選択した」と8番アイアンを握った2打目はしかし、「グリーンに止めたいという欲が強すぎた」。

ボールは枝をかすめて飛んだ。そのために、距離が稼げず手前の池に沈んだ。ドロップして打ち直しの4打目は奥1.5㍍につけたが、このボギーパットを逃した。
前の13番ではグリーンのカラーから、見事なチップインバーディを奪った直後の悪夢。今週2つめのダブルボギーで失速した。

そして、一度ならず二度も。いや、前日を合わせれば三度も。
御殿場の18番は、いつでも何かしらのドラマがある。石川は2日目にもここで池に入れたのだがこの日もあわやの場面。

220ヤードの2打目は、ラフから4番アイアンで「上から球をつぶして低い球で、グリーン下の段に落として転がして行こうかな」という計算も、「薄めに入るのを嫌がって、逆に厚めに入ってしまった」。
グリーンの向こうで悲鳴があがった。
直後に拍手と歓声に変わった。

本人も「完全に池に入ったと思った」。よもや前日の再現もこの日は「ファーストバウンドで出てくれた」と、いったん、池に沈んだボールは水面で軽く跳ねて、池のふちにちょこんと着地した。
「本当に助かったなという感じで」。
最後は大喝采を浴びて、上がってきた。思い切りボールを右足寄りにして構えたサンドウェッジのアプローチは、ピンそばのバーディで明日に希望をつないだ。

最終日を前に首位とは5打差。「アプローチ、パットは悪くない。明日はショットでもう少し、リズムを作ってビッグスコアを出せるように」と、大逆転の連覇をにらんだ。

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