Tournament article
三井住友VISA太平洋マスターズ 2013
篠崎紀夫が、ゴルフ人生最大の不振からついに脱却?!
「今年は、ゴルフ人生で、初めてくらいにずっと悩んできたので」。
ドライバーショットから始まった不振は、アイアンショットに飛び火して、初秋のころは「100ヤード未満からでないと、グリーンをキャッチ出来ない」というくらいに、ひどかった。
「ショットがブレすぎていて・・・。ダフるし、左に行くし」と、ピーク時には100ヤード以内から打ってもまだ30ヤードも残っているという惨状に、まずスイングを立て直すので精一杯。
不振に陥ってから、とっかえひっかえしてきたクラブを思い切って、すべて昨年までのものに戻したのが、10月。すると今までが、嘘のように落ち着いた。この日も4番で前触れもなく、ティショットを思い切り左に曲げたが、「もはやそれも慣れっこ」とあれば動揺もなく、ボギーはそこでの一つにとどめて回りきった。
ここにきて、復調の兆しは幸いでももはや、これを合わせて残り3試合。現在の獲得賞金はボーダーラインにもほど遠い520万余のランク96位は、よほど大きな順位が必要だ。
しかし2010年には、背中のひどい痛みで戦線離脱。それでも2年後にはしぶとく、蘇ってきた。162㌢と小柄なベテランは経験豊富。この非常事態にも、さして深刻ぶることもなく「今週で、残り2試合に弾みをつけるか。それとも一発で決めるのか・・・。まあ、頑張りますよ」とニコリと笑った。