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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2013

武藤俊憲は主催者に感謝の3位タイ浮上

本人も、その効果に驚いている。前日初日は、上がってすぐに、専属キャディの小田亨さんを連れて訪れたのは、練習場横のブース。水曜日には、ホストプロの石川遼も来た。

カシオが誇る高性能のデジタルカメラ「EXILIM(エクシリム)」を使用したスイング解析システム「ハイスピードカメラ ドライバー&パタースイングフォームチェックコーナー」は、ギャラリーのみなさんに混じって武藤も診断を受けた。

そこでは過去のデータも大切に保管してくれていて昨年、一昨年にも撮影したスイング画像と比較して、見ることも出来る。
閲覧させてもらって「すぐに気づいた」。今のスイングと、過去2年との違い。
「構えたときの手の位置。ヘッドがどこに出ているか、体の使い方は?」。
ひとことで言うと「今の僕にないのは、アドレス時の安定感。下半身の安定感が明らかに昨年までと違う」。

普段からスイングやクラブでさまざまな試行錯誤を繰り返すうち、気づかないうちに悪い方向に変わってしまう部分がどうしても出てくる。今はどこに弊害が出ているか。画像を見れば、一目瞭然だった。

すぐに小田さんと改善点を話し合い、さっそくコースで試した途端に3位タイ浮上。
「今まで棒立ちのアドレスからしっかりとしたアドレスになってきた」と、自分でもはっきりと実感出来るほどに見違えて、「カシオさんには感謝です」。

2008年と2009年、さらに2011年のトータルドライビング1位は、「やっぱり僕はドライバー人間ですね」。そこがひとつ回復すると、「アイアンもパットも。全て良くなってきた」と、波及効果で一気に優勝争いに加わった。

今年は勝ち星もないままに、現在の賞金ランキングは38位。次週のツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の出場権もまだ持たないまま「来週、出るにはここで優勝しかない」。

そのためにも、2打差の3位で大会を折り返すのは、好都合である。
首位の小田が、過去6戦ともすべて逃げ切りVなら武藤は過去5勝のうち、3勝が逆転V。
「孔明は、どう言っているか知らないけれど。これが僕のポジション。後ろからこそっとついていく」。虎視眈々とツアー通算6勝目を狙っていく。

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