地区オープンの九州オープンで、逆転のプロ初Ｖを飾った。「ツアー競技ではなかったんですが･･･」。それでも初めて味わう美酒に、つくづくと思った。「どんな試合でも、勝ち癖をつけていくことが大事なんだ、と」。
その先に、悲願のツアー初優勝も、あるのだということ。

もっとも、優作の目標は「そこではない」。
先日は、第二の故郷でもある仙台の小学校を訪れ、子どもたちにも打ち明けた夢。

「いつかマスターズに出場すること」。
ツアー初優勝は、その目標に到達するための通過点でしかないが、その中でもとりわけ欲しいタイトルというのは、もちろんある。

この「日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills」は、優勝賞金３０００万円のほかに、５年シードや世界ゴルフ選手権「ブリヂストンインビテーショナル」の出場権など、選手たちの目の色が変わる特典が、一杯ついてくる。

「みんながぜひ勝ちたいと思うひとつがこの大会でしょう」。
優作も、例外ではない。
「フェアウェイキープ。宍戸はまずそれがいちばん大事」と先週の余韻もさめやらぬままに、頂上を狙っていく。

• 宮里 優作