Tournament article

日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills 2013

松山英樹は2位タイ発進【インタビュー動画】

思わずおどけて、目を剥いた。スタートの1番だ。奥から7メートルのバーディトライがカップに沈んだ。「自分では、ショートしたかなと思ったので。まさか入るとは思わず」。嬉しい誤算に続く2番は、ティショットも残り230ヤードの第2打も「完璧に打てた」。3番アイアンで、1メートルにつけた。イーグルを奪った。「これ以上ないスタートが切れた」と、完璧なロケットダッシュに、もはやこの勢いには手がつけられそうにもない。

初出場のツアープレーヤーNO.1決定戦でも、怪物ルーキーが好スタートを切った。
宍戸ヒルズカントリークラブは、今月3日に1度回ったきりで、ほとんどぶっつけ本番。同じ組の石川遼もこの日は1日2度のOBを打つなど苦戦をしたが、「僕はまだ、どこにOBがあるのかもよく知らないので。それで、かえって気にならなかったかな」と図太く笑った。

今季国内初戦の石川との直接対決に、この日は初日から4000人以上のギャラリーが駆けつけ、1番ティはまさに黒山の人だかり。
先週、10位タイにつけたメジャー戦。
「全米オープンの最終日くらいの雰囲気で」。さすがの大物ルーキーも「びっくりしました」。
帰国第1戦は、降り立った成田空港でも、大勢の報道陣に迎え入れられ、その注目の大きさにも驚いた。大舞台で結果を残して帰ってきた翌週は、いきなり石川とのラウンドに、なおさらファンの期待も本人の予想を大きく上回ったが、そのことで松山が浮ついたり、ことさらに気負うこともなかった。

「それで気持ちが高ぶったとしても、何もいいことはない」と、決め込んだ平常心。「いつもと変わらず出来たので。今日は良かったと思います」。
同い年の石川とのラウンドも、開幕前から「別に意識しない」と言い続けてきたように、この日も「自分はコースが分かっていないので。そこを意識してやっていたので、プレーもあまり見ることがなかった」と、マイペースを決め込んだ。

久々に交わした石川との会話も「何を話したっけ・・・。あまりに普通の内容すぎて、覚えていない」と、相変わらずの天然ぶりで、ひとまずこの日は松山に軍配。「今日は良いプレーが出来て嬉しかったので。明日も今日のようなゴルフができるように頑張ります」。そこもいつもと変わらず、とつとつと話した。

関連記事