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Indonesia PGA Championship 2013
インドネシアPGA選手権は崔虎星(チェホソン)が初優勝!
早朝4時には、町中に「みんなモスクにお祈りに行こう」という大音量の放送が流れる。会場のエメラルダゴルフクラブでも、ジャングルの向こうから、コーランを歌う声があちこちで聞こえる。
人々の生活は、常に祈りとともにある。
大会前日の27日水曜日には、コースに祈祷師が呼ばれた。
雷も大雨もなく、無事に大会が終了しますように・・・。
敬虔な祈りが空に届いたのか。練習日や火曜日のプロアマ戦では、あれだけ連日のように、中断と再開を繰り返していたのに、いざ本戦では嘘のように、3日目まで中断もサスペンデッドも一度もなかった。
絶大な祈祷の効果がまことしやかにささやかれる中で、それでもインドネシアの空は、最後の最後に大雨を降らせた。
稲光をいくつも落とした。
最終組は、最終ホールを残して競技中断を強いられた。
15時15分に止まってから、2時間37分。
上空を覆い尽くした雷雲はいっこうに去らず、競技の再開すら危ぶまれた。
そのときだった。
やにわに晴れ上がったエメラルダの青空には美しい虹が・・・!
しかも、二重にアーチを描き、17時52分からの再開は、夕焼けも重なって思いがけず美しい優勝シーンとなった。
七色の虹をくぐって登場したのは韓国の崔虎星(チェホソン)。
最後もきっちり魅せた。長いバーディトライをみごとに決めた。どこからか聞こえてくるコーランの歌声をBGMに、若々しく拳を突き上げた。
韓国ツアーでは2勝の経験も、ワンアジアと日本ツアーではこれが初勝利だ。
このジャパンゴルフツアーアジアシリーズの2戦は、ワンアジア枠で出場した40歳は今季、日本ツアーはファイナルQTランク31位の資格で、初の本格参戦を控えたまさにその直前に、“虎星”ならぬ、大金星を挙げた。
ワンアジアはもちろん、日本ツアーは今年の全試合と来季から2年のシード権を獲得した。
ワイルドな長髪と、フィニッシュで膝をカクっと折る変則スイングは、しいて表現すれば「ひざカックンスイング」。11番でラフからの第2打はどうしたことか、勢い余って芝生の上にすってっんころりん。
尻餅をつくコミカルなシーンも・・・!!
超・個性派は、遅咲きの日本デビューが今から楽しみだ。
※最終組が最終ホールを残して競技中断となった最終日の模様は1日月曜日に改めて、CS放送のゴルフ専門チャンネル「ゴルフネットワーク」で、16時〜19時に再放送されます。お楽しみに!!