「プロになって、チャレンジツアーでも思うような成績が残せず、自問自答を繰り返す日々でした。ずっと悩み続けてきた中で、“攻める姿勢”を忘れていたことに気づき、その“攻める姿勢”だけでのぞんだ兵庫県オープンで優勝。その時は“これだ!”と思ったんですけど…ね」と、語るのは富村真治。だが、その直後、この“攻めの姿勢”が悪影響を及ぼすことになる。プロの中に入れば線もまだ細く、飛ばすことで“攻めの姿勢”を作り出してきた。だが、闇雲に飛ばす意識が高まったことで、リキミが生まれフック系のミスが連発。ショットのコントロールが効かなくなってしまったという。その状態のまま、フジサンケイのマンデーにトライするも失敗。さらに、その足で『PGA・JGTOチャレンジカップin房総』に入ったが、2日目にスコアを落とし予選落ち。“攻めの姿勢”が及ぼした悪影響によって、気持ちの面でも傷口が広がってしまった。「あのままだったら、今の自分はなかったと思います。でもその直後、宮瀬さんとゴルフをさせてもらう機会があって、宮瀬さんのコントロールされたボールを拝見し、上に行く人の違いを痛感させられました」“攻めの姿勢”は何も飛ばすことだけではない。そのコントロールされたボールを間近で見ることで、富村の中で吹っ切れたものがあった。「まだまだ、宮瀬さんのような質の高いコントロールされたボールは打てませんが、初日、2日目とそのゴルフをイメージしてやってきたことがこの結果になっている。自分を信じて最終日も戦いたいですね」
135ストロークの7アンダーは、トップと3打差の5位タイ。チャレンジツアー初優勝への思いを明日の最終日にぶつける。