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三井住友VISA太平洋マスターズ 2014

バッバ参上!

この日12日は水曜日のプロアマ戦から、早くも“バッバ狂想曲”。この人の行くところ、人々が走る、走る、走る・・・!! 
ロープの両側から無数の手が伸びる。サインを求める黒山の人だかり。その両側に平等に手を伸ばして、応じる。
「バッバ・・・!」。
声のするほうに顔をあげて、丁寧に応じる。
「Hi! THANK YOU!」。
2度のマスターズチャンピオンの豪打と快打を待ちわびる大勢のファンに、同じ米ツアー選手として石川遼が、そのみどころを指南した。

もちろん、その飛距離を見届けるだけでも一見の価値ありだが、石川が思うバッバの魅力は「プロゴルファーの僕らが見ていても、まったく予測の出来ない球を打つことだ」という。

「たいていの選手はああ、ここではこういう球を打って来るんだろうなあ、とかだいたい打つ前から分かるんですよ。でもバッバは違う。予想以上に上げたり、低く打ったり、左右に曲げて打ったり。彼の場合、オープンスタンスで構えているからといって、スライスを打つとは限らない。それでいきなりフックを打ったりするから、僕らでも一瞬、球を見失うってしまうことが多い」。

そんなバッバのドライバーショットはやっぱり、見逃せないところだが、その際には「ぜひ後方から見てみてください」と、石川。
「彼のドライバーショットは横から見ると、スピードが速すぎて見失います。可能ならば、後ろの席を取って見てもらうといいです。僕はいつも、そう思って楽しくみてます」。
ぜひバッバ観戦のご参考に・・・!!

2005年以来となる今大会の出場に、闘志を燃やすバッバ。先週の世界ゴルフ選手権「HSBCチャンピオンズ」を制したばかりで、絶好調のままで乗り込んできた御殿場は、「美しい風景と、素晴らしいコースコンディションは、以前にプレーしたときの印象のまま」。

しかし自身は2度のマスターズを制して、その躍進ぶりは“初参戦”の当時とは比べものにならない。「あのときは我ながら、まだまだ“子ども”の部分があって、こわごわプレーしていたが今回は、あのころよりも確実に成熟したプレーをお見せしたい。もちろん、優勝だけを目指している」。
破格のスケールが、富士の裾野で間もなくベールを開ける。

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