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日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2015
ルーキー! 堀川未来夢が宍戸に恩返し
「日曜日に伸ばせる人こそ強い」。
この日は、前半こそ伸び悩み、1オーバーで折り返したが「このコースは我慢したもん勝ち」と、言い聞かせた。
「僕はどちらかというと、グリーン周りのアプローチでしのいで、とそういう我慢のゴルフが好きなので」と、虎視眈々とチャンスを待った。
初出場のこのツアープレーヤーNO.1決定戦も、宍戸の難しさは嫌というほど、知っていた。
「ジュニア時代から、練習させていただいているコースなので」と言いながら、ふと18番グリーン横のパッティンググリーンで手を振るコースの方に気づいて、サムアップ。
このオフも、合宿をさせてもらった地の利を、後半こそ最大限に生かした。14番からの3連続バーディは「完璧なタッチ」。やにわにリーダーボードに名前を載せて、最高の形で恩人に報いた。
昨年12月のファイナルQTで、日大の堀川ら大学4年生が、5人揃って今季のツアー前半期の出場権が与えられる同ランク35位内に入って、話題となった。
プロ1年目の本格参戦でも、「一番に気になるのはほかの同期の4人」といい、「試合が終わってからの練習も、ほかの同期がまだ打っていたら、自分ももう少しやろうと思う。あいつらより、長くやってやろうと思う。互いに切磋琢磨して、良い結果につなげたいと思う」。
誰が一番早く“出世”をするか。これからも、競争は続く。
「未来夢」は、「みくむ」と読む。ゴルフの手ほどきをしてくれた父が「未来に夢を持って欲しい」と名付けてくれた。一度で正しく読んでくれる人はいない。「でも、一度聞いたら絶対に覚えていただける名前なので」。堀川未来夢(ほりかわみくむ)。宍戸での活躍を機に、ぜひお見知りおきを。