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〜全英への道〜 ミズノオープン 2015
ミズノ契約プロ! 武藤俊憲が「2年分頑張る」
昨年は、アドバイザリープロスタッフ契約を結んだ初年度で、気合いは相当なものだった。
「思えば昨年は、この大会こそなんとかしなきゃという気持ちで一杯だったと思います」と振り返る。「ボールを追いかけるのに必死で。ちゃんと足下を見ていなかった」。
事故当時はくぼみが芝に覆い隠されて、上から見ただけでは分からなかったように記憶していたが、「実はあとから確認したら、ちゃんと穴が見えた状態だったって・・・」。
それでもなお後々までいろいろと気を遣い、ケアをしてくださったスポンサー各位。「本当に迷惑をおかけしたので」。今年は会場入りしてすぐに、昨年は病院まで車で送ってくださったコースの方にお会いして「その後、大丈夫でしたでしょうか」と、お見舞いを受けて恐縮。感謝の気持ちで一杯になった。
そして、今年はますますこのホスト大会への熱い思いで一杯だ。昨年は、初日で早々にコースを去ることになった分、「あれから1年たって、今年は2年分頑張らないと。そういうプレッシャーがかなりある」。
まして今大会の上位者には、今年の全英オープンの出場権が与えられ、「ここで名前を出せないと、クビになりそう」と、そこまで悲壮な覚悟で「ここで活躍出来ないと、お話にならない」と、海外志向の強い選手には、なおさらだ。
自身3度目の挑戦を果たした2012年は、初日6位と上々の滑り出しに、そのあと出た世界ゴルフ選手権「ブリヂストン招待」で、ギャラリーから「イギリスでは惜しかったね」と声をかけられ、驚いた。いくらメジャーでも「出るだけじゃだめなんだ」と、改めて思い知らされた。
「出ることが大事だけれど、出て、しっかりと名前を出してこなくちゃだめなんだ」と、胸に刻んだ3年前。
当時はメジャーで初の決勝ラウンド進出も「4日間で、満足してちゃだめなんだ」と、あのときやり残したリンクスコースでの課題にもう一度、取り組みに行くためにも、今週は武藤にとっても、メジャー級の戦いが待っている。