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ダンロップ・スリクソン福島オープン 2015

土壇場の男・・・! 河瀬賢史(かわせまさふみ)が師匠に感謝

開幕直前に、滑り込み出場を果たした選手が、いきなり活躍するという例は珍しくない?! 「いや、そういうことにしてくださいよ! 僕もあやかりたいんです!」とは、切実な願い。なんせレギュラーツアーは2013年の日本プロ以来。2年ぶりのツアーは、まさに土壇場で、出場権が回ってきた。

「今週火曜日には僕、でれないと思っていて」。優先順位の2番目だと聞いたのは、その夜。慌てて水曜日の朝に、静岡の家を出て、コースにはお昼前に着いた。

正式に、出られることが決まったのは正午すぎ。谷口徹が急な欠場を申し出て、久しぶりに巡ってきた出番には師匠と、そのまた師匠にも、感謝しないではいられない。

ツアーに1試合も出られなかった昨年は、「1年間、ゴルフで悩んで、悩んで・・・」。
積年の思いを打ち明けたのは、今年開幕直前に行われたツアー外競技の岐阜オープンでのこと。久しぶりに試合会場で一緒になった師匠。「藤田さんに、1ポイントアドバイスをいただいた」。2009年から師事を受ける藤田寛之から「右手1本で、フェースのアングルを変えないように打て」と、言われて突き詰めて練習を続けたら「今度は球が飛ばなくなって・・・」。

一時は15ヤードも飛距離が落ちて、しょぼくれていたときに、救ってくれたのが師匠のそのまた師匠の芹澤信雄だ。「やっている基本は、藤田のでいいんだけど。ひとつ、バッグスイングを深く入れてみろ」と言われてあらら、たちまち飛距離も元通り。
やはり偉大な師匠の存在。

今朝はスタート前に、「頑張れよ」。藤田のたった一言は、魔法の言葉。ひとまず今日は、良い報告が出来る。2011年に初シード入りするまでは、体型も似ているということで、お古のウェアを快く譲ってくれた。
「教えてもらうようになっても、最初はすぐに藤田さんのいう通りに出来ずに、言われたことが、自分でほんとに分かってんのかな、と」。あまりのレベルの高さについていくのも必死だったが、2年ぶりのブランクも、初日に5アンダーを出してさっそく成果を見せられるのも、またひとつ大きな成長だ。

「いきなりこの1試合でシード権が取り戻せるとは、そんな甘い世界だとは思っていない。とにかく今週は、

自分で出来る限りのことが出来たら満足」。最終日に改めて、師匠に良い報告をしたいと思う。

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