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アジアパシフィック ダイヤモンドカップゴルフ 2016

今週こそ好機を逃すな、今平周吾

いつも淡々とプレーしているように見えるが、悔しくなかったわけがない。今までにも、惜しい試合はいくつかあったが、先週のANAオープンは、自身にとってはまさに正真正銘のV争いといってよかった。

「最後のバックナインまで競って、というのは先週が初めてでした」と、それだけに今まで以上に重圧は大きく、また敗れた悔しさも相当なものだった。

そんな感情があまり表情に出ないのもひとつの特性なら、気持ちの切り替えの早さも、才能のひとつだ。

「悔しかったですけど、僕はまだまだこれからです」。
最終日の翌月曜日には、すっかり気持ち新たに、関西入りした。
「先週のようなプレーを続けていれば、必ずチャンスが来る」と初日には、もうまっすぐ前を向いていた。

いきなり出だしの連続ボギーにもめげずに、「やはり、このコースはフェアウェイキープがより重要」と、気持ちを入れ直して、そのあと7つのバーディで、しっかりと持ち直してきた。

日本ジュニアで松山英樹を下して優勝した2008年に、やはりこのコースで行われた「アジアパシフィックオープン パナソニックオープン」に出たときは、まだ埼玉栄高校1年の15歳だった。
同2年時には、単身渡米。フロリダのIMGアカデミーで腕を磨いた経験を持ち、今平も海外志向が強い選手だ。アジアと日本ツアーの共同主管の今大会で、待ちに待った初Vならぐっと道も開ける。
「チャンスがあれば、アジアンツアーにも出てみたい」。
先週の悔しさを無駄にはしない。

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