そのうち「2カワ」が初日のリーダーボードで競った。
「Morikawa」
「Horikawa」
「似てますね、紛らわしい」とミクム・ホリカワ(堀川未来夢)が苦笑いだ。
PGAツアーの英語ボードでうっかり本人も間違えた。
5アンダーで一瞬並び、終盤6アンダーで抜かされた。
1差の3位で上がって、中継局のテレビ朝日と、ゴルフネットワークと、最後PGAツアーのインタビューで案の定、聞かれた。
「名前が似ている選手と同じようなスコアで回れてどう思う?」。
面識はない。でも、「ボーダーボードを見たときに、自分がトップにいるな、と思ったら“ホリカワ”ではなく“モリカワ”でした。追いつけるように頑張った」と、アメリカ人の笑いを取った。
「モリカワは有名人。あなたはどう?」。
「ん~・・・そうでもない。今週で有名になれるように頑張ります」と、謙遜したけど日本では、35万人のフォロワーを誇る人気者だ。
日本のゴルフYouTuberが、難コースで得意のマネジメントをやりきり初日のリーダーボードを賑わせた。
目下、1Wが絶不調中という。
「先週の最終日のティショットは全部スプーンのスティンガーを打ちました」と「日本オープン」の難コースでは苦しんだ。
でも、「いまかなりスイングをいじっていて。自分の中では別人くらい。70%ほど変えている感覚」という大改革が初日に奏功。
「3Wの感覚で、ドライバーを打ちたいなと思っている。腰の使い方を意識して。今までのドローが、フェードみたいになりますけど、スティンガーみたいなショットをドライバーでも打てるようになってきている」と、この日1Wで打てたホールが4回。
フェアウェイキープは13回中11回で、全体2位タイ。
「きょうもマネジメントに徹して。他の選手のプレーにも動揺せず、自分のプレーを貫けました」と、ピンチを自覚したホールは最後、2打目を左の林の中から打ち、木にぶつけた18番だけ。
「でもフェアウェイ方向には出てくれて。寄せワンパーでしのげた」。
スタートの1番では、左側の木を越す9アイアンで、ピン上2メートルに乗せてバーディで弾みをつけた。
13番では、10メートルものバーディパットも決まり、608ヤードと長い14番パー5では3W⇒3Wと得意クラブでつないで、50ヤードの第3打を1メートルにくっつけ5つ目のバーディ。
2年連続4度目の出場で、大会自己最高発進できた。
今週、名前にカワがつく選手はモリカワと、ホリカワのほかにもイシカワにセミカワと4人も。
「メニメニーリバー!」と、PGAツアーの広報担当さん。
日本勢のカワの中でも最高発進できた。
初日、平日のギャラリー動員数は5651人。
「PGAツアーが日本で開催されるのは、この大会だけ。今日もたくさんの方が来てくださって、その中でプレーできるのはプロゴルファーとして本当に嬉しいこと。まだ初日が終わったばかりですけど最後まで上位で頑張りたい。4日間最高に楽しんで回りたい」。
人気YouTuberは今週もファンと一体で、感謝の気持ちを伝え続ける。
ちなみに、この日はフェアウェイキープ(2位タイ)のほかにも、平均パット(9位)と、パーオン率(6位)では、ホリカワさんが、モリカワさんの数字を上回っている。