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ダンロップフェニックストーナメント 2016
ケプカもおののく61。池田勇太が記憶に残る単独2位
そう胸を張って当然の池田のゴルフは「59を出されたら、お手上げだと思った」と、ケプカもおののいた。
この日61のコースレコードタイ記録は、自己ベストを1打更新。この日の11バーディは、これまた自己新と大会最多バーディ記録を1打更新。2日目の3番では試合で自身初のホールインワンもあった。まさに、記録と記憶に残る今季5度目の2位となった。
序盤から飛ばしに飛ばした。
1番、2番と4番、5番で前半2つの連続バーディも、このあたりはまだ、ケプカが優位に立っていた。
大きく潮目が変わったのはケプカが右に曲げた10番だった。
池田はピンそばのバーディ、ボギーで3打差に詰め寄ると、11番の連続バーディで、2打差。
さらに、15番でも連続バーディで、ついに「怪物」をとらえた。15番のバーディには、ケプカも目を剥いた。
「池田選手の6メートルくらいのスライスラインは、外れていたら2メートルは行っていた」。
強気のパットで脅かした。
ところが17番で、先に1.5メートルにつけた絶好のチャンスを逃したのは痛かった。
1打差つけられ迎えた18番は、左のカラーから複雑なスネークラインを消して、アプローチで直接カップを狙う“イーグルトライ”は惜しくも数十センチほど手前で止まってしまった。
ケプカが2メートルのバーディパットを沈めるのを清々しい笑顔で見届け「最後、締めてくるのはさすがワールドランカーの力」といさぎよく勝者を称えた。
「負けたけど、盛り上がったからそれでいい。普通の負けは、みんなすぐに忘れるけど印象的な負け方なら2、3日は頭に残るだろう」。
今季5度目の2位でも賞金レースをまたさらに、面白くした。2000万円を加えて再び谷原を抜き返したが、獲得賞金1億6749万7703円は、その差わずか472万円。
「どうせ最終戦までもつれこむと思っている」。
賞金レースも、人々の記憶に残るものにしてみせる。