Tournament article
関西オープンゴルフ選手権競技 2016
優作から地元和歌山県のみなさまへ
主催の関西ゴルフ連盟の努力がもちろん大きい。最寄り駅は、林間田園都市駅からピストン輸送のギャラリーバスは、最終日も始発から超満員。大会協賛社に名を連ねる私鉄の南海電鉄には開催前から中吊り広告を掲げて、宣伝にも力を入れてきた。
例年より値段を下げた前売り・当日券には、特典として500円の軽食券をつけて、より足を運んでもらえるような工夫も凝らされた。
そして何より一番は、ここ和歌山での久しぶりのツアー開催に、地元のゴルフファンが大きな感心を示してくださったことだ。各ホールに鈴なりの大ギャラリーには、「涙が出そうでした」と、振り返ったのは新選手会長だ。
誤解を怖れずに言うならば、会場の橋本カントリークラブは、けっしてギャラリーに優しいコースではない。今年、ちょうど50周年を迎えた山間コースはアップダウンがきつく、選手ですら悲鳴を上げるレイアウトに、ギャラリーの観戦はなおさら楽ではない。
「それでも、僕らにずっとついて歩いて下さる方が非常にたくさんおられて。本当に頭が下がる思いでした」と、宮里優作。特に最終日に目についた、家族連れの姿。「僕も、ジュニア時代にトーナメントにつれていってもらって凄く良い経験をしたので」と、その点でも優作には目尻が下がる思いがしたものだ。
地元出身の高山忠洋も、開幕前に話していたが、和歌山のギャラリーは気さくな方が多くて「優作、頑張れ!」とか、遠慮のない大声で応援してくれたり、非常にアットホームな雰囲気も良かった。「僕ら選手と一体となって、盛り上げて下さった。これが本来あるべきトーナメントの姿なのではないか」と選手会長としても、感じ入るものがたくさんあった。
「JGTOには今大会を参考にしていただいて、今後の開催に生かしてもらえれば」。
最終日は4オーバーを打つなど、良いところを見せられなかったことは残念だが、連日のように大ギャラリーに囲まれてのラウンドは「ほんと最高でした。ありがとうございました」と選手会長も頭を下げた充実の4日間。その余韻を忘れずに、翌23日月曜日には兵庫県の東広野ゴルフ倶楽部で行われる全米オープン予選で、1日36ホールの激戦を戦い抜くつもりだ。