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中日クラウンズ 2016
青木功は最年長出場記録を更新したが・・・
大会主催のCBCテレビの夏目和良・相談役から記念のトロフィーを恐縮しきりで受け取った。平身低頭謝った。
「こんな結果になってしまって申し訳ない・・・!」。
「いやいや、大変な状況の中でも出場してくださって・・・」と、さらには念の金一封まで手渡されれば、申し訳なさで胸一杯。
苦渋の表情で、「9ホールでやめてしまっては、めでたくない。本当に申し訳ないけれど、せめてこの賞金を熊本に贈らせていただけないか・・・」。主催者からの厚いご好意を、せめて熊本の人たちに役立たせてもらうことで、どうにか気持ちのやり場を持って行くしかなかった。
右肩の痛みと、2月にこじらせた体調不良と。オフの調整不足を不屈の精神力で補って、エントリーにこぎつけた。「どんなに叩いても、最後までやるのが私の役目」と、若手にその背中を見せるつもりで出た、3連覇を含む最多の5勝を誇る和合も、「この痛みには勝てませんでした」と、9ホールで引き上げるしかなかった自分が無念だ。
前日に、ひどくぶつけて痛めた右足小指。前夜のうちに医者に駆け込み、原因になっていたウオノメ目状のものを切ってもらったそうだが、初日は雨で足場が悪く、世界のアオキもあまりの痛みにこらえきれなかった。
ハーフターンで無念の棄権に「意気地のある姿をお見せ出来なかった」と肩を落とした。新記録の樹立も「記録っていったって、途中でやめているから価値はない。無様な姿を見せて悔しいね」。
この日はすわエージシュートかと、和合を賑わせたジャンボ尾崎も「どんなことがあっても回りきると言っていたのに! 嘘つきって言っとけ」と、戦友に言われっぱなしではいられない。
次こそきっちり最後までやりとげて、自身の記録を更新したい。
「出来る限り挑戦する。来年、またリベンジさせていただきたい」と青木。和合に未練を残したままでは、気が済まない。