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フジサンケイクラシック 2016

メンタルが、2週連続Vの鍵! 石川遼は3位タイに踏みとどまった

反省に始まり、反省に終わる2日目になった。この日最後の9番は、8メートルのパーパットで思わずガッツポーズを握った。「ティショットも、2打目も、アプローチも右に乗せただけ。内容的には最悪でした」。右のラフに入れた2打目は刻んだが、今度は左のラフに入れて「池も越えるかどうかというショット」。どうにか乗せて、長いパットをしのいだが「ボギーを覚悟しましたし、4.9くらいの“4”ですね」と、本人にも薄氷のパーセーブだった。

スタートの10番は、2.5メートルからの3パットでボギーが先行。11番では、右ラフからの2打目に思わず「あ〜あぁ」と、大きなため息。「フライヤーしないと思っていたのがフライヤーした。ジャッジミス」。12番では左のバンカーからまたボギーだ。
そのままずるずる行きそうだった。
「13番でもラフに入れたが、心が折れるということはなかった」。

14番のティグラウンドで、わずかな待ち時間の間に、気持ちを切り替えた。「いったん、スイッチをオフにした」。
米ツアーで度重なる競技中断を経験して、悟ったことだ。「ずっとオンにしたままだと、続かない」。
今までの流れをいったん無にして、再び立て直す。
「強い選手は、そうして自分で流れを変えることも出来る」。

この日の14番は前方のティグラウンドを使い、285ヤードはワンオン狙いも可能なパー4で「今日はここから全力でパープレーに戻す」と、誓った。「今日、我慢出来れば優勝出来る」と言い聞かせた。
「14番のチャンスホールが今日のスコアを左右する、山場だった」と言ったとおりに、スプーンで打ったティショットをみごと1打でグリーンに届かせ、さっそくひとつ取り返した。さらに15番の連続バーディで、あっという間にイーブンパーに戻した。「今日は、ショットも、アプローチも、パットも。反省すべき点がたくさんある」。それでも、どうにか3打差の3位タイに踏みとどまった。「今日はメンタルの部分でスコアに貢献出来た」と、強心臓で自身初の2週連続Vにも、望みを残した。

復帰3戦目も、今のところは腰の痛みも感じていないし、もし再発しても、「ここ3年は、トレーナーに任せきりではなくて、勉強した。今は自分の体のことは、自分が一番よく分かる。痛くなってもある程度は自分で治せる」。それがアスリートとしての、本来の姿という自負もある。
「昨日は振ろうと思ってなくても、クラブが振れていたが今日は、自分で振りに行っていた。だからタイミングがあってなかった」。上体に力が入っているからと、決勝ラウンドを前に、不振の要因も分析済みだ。

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