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マイナビABCチャンピオンシップ 2017

石川遼は3試合連続の予選落ち

今週は8つ下の弟の航さんと共に、また2日でコースを去ることになった。石川がプロ初年度ぶりとなる自身3度目の3試合連続の予選落ちを喫した。

石川の深刻な症状に、スタート前に手をさしのべたレジェンドも、首を振った。
「どれだけ曲がっているのか朝見てみたが、遼はドライバーイップス的なものがある」と、ジャンボ。
「悪いイメージを消すのは厳しい」と、診断を下した。それでも「自分が思うことは言った」と朝の練習場で、アドバイスをしたのは「トップからダウンにかけての間が全然ない」ということ。

「その通りだと思います」と深くうなずいた石川。
「ご自分のスタートぎりぎりまで見てくださった。今日たまたま練習場で、ジャンボさんにお会い出来て良かった」と、15分ほど時間を割いて、ジャンボが教えてくれたという素振りをラウンド中にも何度も繰り返した。
「自然と間を作れるようなインパクトやフォロースルーの形を教えていただいた。今日はジャンボさんから言われたことを、ずっと意識しながらやっていた」というが、帰り際に石川の予選落ちの一報を聞いたジャンボは「それは・・・急にはなあ」と、言葉を濁した。

本人も「今までいつ振り遅れてプッシュアウトが出てもおかしくないという雰囲気でしたし、おびえながらのドライバーで、どんどん間がなくなっていました」と、振り返った。
5年の格闘の末に、シード落ちを喫した米ツアーから持ち帰った残像を、完全払拭するにはツアー通算94勝の目から見ても、時間がかかる。「あとは遼が頑張らんとあかんやろう」と言い置いたジャンボ。

本人も、覚悟の上だ。
「結果は予選落ちですけど今までは、練習場でしか出来なかったことが、出来るようになったり、自分なりに手応えを感じたり、今はそういうことを大事にしたい」と、懸命に前を向いた。
「苦しい中ですけど、残りの試合で良くしていく感じ」と予選落ち後に向かった練習場でも、試行錯誤は長く続いた。



  • スタート前に、「打ってみろ」ジャンボが言われるままに、スイングを見せた石川。「練習場で、ジャンボさんにお会いできてよかった」

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