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マイナビABCチャンピオンシップ 2017

5年ぶりのホスト試合で心の底からわき上がる思い。石川遼は「恩返ししたい」

5年ぶりの大会で、今年は復活の雄叫びを上げたい。
2008年にはプロ初優勝を飾った。18番での劇的なウォーターショット。3メートルにつけて逃げ切った。ど派手なガッツポーズで、喜びを爆発させた。特別協賛社のマイナビと、サポート契約を結んだのはその翌年から。それから4年連続でトップ10を外さず、主催者を喜ばせ続けてきたが、2013年からご無沙汰だった。

「アメリカにいた年数、この大会に出場出来ていなかったので。申し訳ない気持ちもある」。
同時に、世界に挑戦する姿勢に理解を示し、毎年快く送り出してくださった。主催者への感謝の思い。
「この時期のアメリカの試合で良い結果を残したことで、シード権が獲れていたということもある。だからこそ今回戻ってきて、恩返ししたいという気持ちが心の底からわき上がっている」。

先週は、帰国初戦の日本オープンから2週連続の予選落ち。シード落ちを喫した米ツアーから、持って帰ってきたドライバーの不振はなお、復旧作業の途中だが、それでも「状態は向上してきている」と、言えるまでになってきた。

「体の状態も、日本オープンの時に比べて全然良いので。いろいろな面で、準備は出来ているのかなと思う」と、前向きに話した。

今週は、3兄妹が1年ぶりのそろい踏み。
弟の航(わたる)さんが、自力で出場権を獲得した。石川がプロデュースするチャレンジトーナメント「石川遼 everyone PROJECT Challenge」でローアマとなり、同じ舞台に上がってきた。
今年8月の「RIZAP KBCオーガスタ」に続く、ツアー3戦目もまた妹の葉子さんのキャディで、プロの試合に挑戦することになった。

昨年8月の同大会以来となる、2度目の兄妹共演には今回もまた、「まずは一緒に回るプロのみなさんに、迷惑をかけて欲しくない」と一応は、厳しく言ったがまったく歯が立たなかった昨年に比べても、その成長ぶりは兄の目からも明らかで、「だいぶ、慣れてきてはいるようだし、心配はしていませんが」と、微笑んだ。

むしろ8つ下の弟を気遣う前に、「今は自分のことで精一杯」と、今度は自分を戒めた。
「航はこれからどんどん成長するだけだけど、自分の場合は大きく上下しているので。きっかけを掴むのは、僕だけでいい」。
相性抜群のホスト試合でこそ、上昇気流をつかみたい。

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