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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2017

小平智が優作を応援?!

今大会が始まる前から、目標の違いは明確だった。逆転の賞金王しか見えない優作。対して小平は、もうずいぶん前から「来年4月のマスターズの出場」と言い続けていた。

もちろんそのためにも今大会での優勝は、小平にとっても必須条件だったが、大事なこの1戦に来て、よりによって、要のドライバーショットにほころびが出ていた。

先週のカシオワールドオープンで「これは」と、見つけたはずの新ドライバーはなぜか今週に入って「今年一番悪い」と、絶不調。
「ドライバーでミスして大叩きしてしまう。アイアンにも影響が出てしまって、そこが悔やまれるところ」とこの日も4番で、ダブルボギーを打つなど巻き返すどころか3オーバーを打って、通算6オーバーの14位タイまで落ちた。

賞金王に関しては、はや敗戦コメントまで飛び出した。
「勝てなくて僕に、というのは棚ぼた。狙って獲れたというのではないので。優作さんは選手会長ですし、優作さんが優勝して獲るのが一番絵になる。ゴルフ界は盛り上がる。個人的には、僕も優作さんを応援している」。
応援コメントまで発表して早、次の段取りを始めた。
「僕は僕で、マスターズを目標にしているし、上にいかないと下がってしまう」とやっぱり、一番気にかかるのは、今53位の世界ランキングのことだ。

1ランクでも稼いで、年内に資格の出る50位内に潜り込むためにも、このあとアジアンツアーの最終戦「インドネシアンマスターズ」への出場を、正式に決めた。
「成績を出して終わりたい。それでマスターズに行けたら賞金王になっても、ならなくても今年1年良かったなって思える。最後まで、貪欲に食らいついていきたいです」。
最終日を待たずして、視線はすっかり次に向いている。

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