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フジサンケイクラシック 2017

岩田と稲森が、首位タイに

稲森も岩田(左から)も「何も考えない」と・・・
2日目に首位に並んだ2人のリーダーが、偶然にも口を揃えた。難コースを前に岩田も、稲森も「何も考えない」。
セリフは同様でもそれぞれのニュアンスは、同じようでいて、微妙に違うようだ。

稲森は言葉どおりに、素直に何も考えずに、無心でコースに向き合うということらしい。
「今日は風も吹き出してきて、我慢比べかな、と。オールパーでもいいくらいの目標で」と出ていくなり、2番で「思わずうわっと声が出た」。

14メートルもの長いバーディトライは、「警戒して打ったら逆にパンチが入って、外れていたら、グリーンを出ていくぐらいの強さで、カップに向こう側に当たって入った」と、良い意味で度肝を抜いた。

「これがキーポイントだった」と弾みをつけて、難易度1位の長い長い、5番のパー4(535ヤード)ではがっちりと、2日連続のパーを拾い、2アンダーで折り返すと、圧巻は上がりの3連続バーディだ。

最後の18番も、中嶋常幸のバッグを担いでいたベテランキャディの守谷一隆さんに改めて、感謝をした。
2.5メートルのチャンスは「ラインが見えた」と守谷さんが言ったとおりの線を描いて入った。
「今日の主人公は、キャディさんかもしれないです」と、この日も足並み揃えて楽しく難コースを歩いてきた。

今季こそ初優勝を期して、オフに鍛えてきた体。
「今までユーティリティを持っていたホールで、6番とか7番アイアンとか」。明らかに、飛距離が伸びて全長7566ヤードのツアー最長コースも苦ではなくなった。

昨年まで2年連続のフェアウェイキープ率1位も年頭に、「今年はそこにはこだわらない」。とはいえ、今までより飛んでかつ、今までどおりにまっすぐ飛んだら「なんだかんだで、フェアウェイキープは大事」と、今年も同1位を走り続けて、この日もワンオン狙いの14番ホール以外は、富士桜の深いラフも徹底的に避けて通れば、前言撤回せずにはいられない。

つい先日に、谷口徹に教えてもらったことも、効果が出ている。最近、調子が良くなかったのはいろいろ考えて、恐る恐る打っていたせい。
「極端にいえば、バックスイングのことは考えないでいい、と。球が飛んでいく方向へ、ぱーんとクラブを出していけばいい、と」。シンプルな言い方が、稲森のゴルフにぴたりとハマった。

「この2日間も深いことは考えずに、楽しくやりましょう」。いよいよ決勝ラウンドを前に、守谷キャディと改めて意見を揃えた。

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