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HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP 2017

石川遼は「自分のいろんな技を、試すのが楽しいコース」

この日のプロアマ戦では、ひとつ後ろの石川の組で回られていた主催者の方に、ご挨拶をしようとグリーンで待ち構えていた池田に、教えてもらった。
ラフから打った石川のボール。
「2バウンドであっちに出てったぞ」と、奥のラフを指さされて、改めてその手強さに苦笑した。

ハーフのインターバルでは、思わず駆け寄った。
「青木さん、このコースはやっててすごく楽しいです!」。
元の沖縄国際ゴルフ俱楽部から、新たに「PGMゴルフリゾート沖縄」として、生まれ変わった。
今年の舞台はコースの全面改造に、初年度の2014年から携わった世界のアオキの完全プロデュース。
培ってきた経験と知恵を投じた集大成のコースで、不振にあえぐ石川が生き生きとした笑顔を見せた。

バミューダ芝でありながら、硬くしまったグリーンはうねる傾斜に、「フロントエッジ5ヤードに乗っても、花道まで落ちていってしまう。日本でもこういうグリーンが作れるんだ、と」。
この5年、アメリカでさんざん苦しんできた石川でさえ、「グリーンも、グリーン回りの硬さをここまで出せるのは、なかなかない」と、目を剥く。
「乗せちゃ行けないところが結構あって、そこに乗るとカップを狙えないケースも出てくる。自分のいろんな技を試すのが、楽しいコース。ティショットからどう組み立てるかが面白いと感じた」と、目を輝かす。

先月の帰国初戦から数えて3試合目の先週は、デビュー年以来となる、3週連続の予選落ちを喫した。5年目のシード落ちからの出直しを期して、復活を模索する石川にとってはなおさら一筋縄でいかないコースで、青木の挑戦に、あえて正面から立ち向かってみたい。

「今日はアイアンで、真っ直ぐ行くことが多かったし、あとは距離感。良い方向に行っていることは、間違いないのでこれを1週、2週と猛練習を重ねて、何か自分の成果が得られるようにしたい」。
青木が全魂を注いで仕上げたコースで、本来の輝きを取り戻したい。

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