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SMBCシンガポールオープン 2017

伊澤利光がアジア初上陸

ツアー通算16勝。01年のマスターズでは4位に入り、同年と03年の賞金王にも輝いた。これまで築いた華々しいキャリアも、実はアジアはこれが初上陸。

伊澤はこの日亜共同主管の今季初戦で、本格復帰を果たすことにした。

ツアーから姿を消したこの4年余。生活を支えたレッスン業で、一時は100人以上の生徒を抱えたが、試合に戻ればさすがに掛け持ちは難しい。本格復帰に備えて福岡と東京のインドアスクールにも“しばらく休業”の札をかけてきた。

2012年末に「ゴルフはもういい」と、一度は引退とも取れる言葉を残して去ったが、アマチュアのみなさんを指導するうちに、「ゴルフの楽しさが分かった」と、再び戻る決意をしたのが昨年。

レギュラーツアーの復帰初戦を戦った5月の日本プロで、一緒に回った“源ちゃん”こと時松隆光とは、この日17日に、セントーサの練習場で再会を果たした。

「久しぶり」と気さくに握手を交わした。
あのとき、伊澤が言った「時松くんのゴルフに学んだ」との言葉に自信をつけて、その2ヶ月後にツアー初優勝を飾った時松の背中をまぶしそうに追いかけながら、「一番良いのは優勝。自分も今年1年、そこを目指してやるつもり」。

当初、本格復帰は2018年にするつもりでいた。4年あまりも実践を離れて、こびりついたサビを落とすには、それくらいの時間が必要だろう、と踏んでいたからだ。

しかし、体を鍛え直し、クラブやスイング調整を始めると、「練習では凄く上手い」と、たちまち自画自賛が出来るまでに回復。「この調子であと1年と半。何をするのか、と。せっかく戻る気になったのに、このままではモチベーションが持たないと思った」。

鉄は早いうちに打ったほうが良いと考えた。
「実践の中で、仕上げていくほうが良いと思った。シンガポールとミャンマーのあともまた少し時間が空くし、4月に日本が開幕してからも、日程には余裕がある。本格的に試合が続く9月までに、今はまだ20%の自信を50、60と上げていくほうが、良いのではないか」。

まだ一度も行使していない「生涯獲得賞金25位内」の出場資格を使って2017年を戦うことに決めた。

もちろん、シンガポールも初めてだ。極寒の日本から、いきなり灼熱地獄に「暑い・・・」とぼやきながらも、練習場でいい汗をかいていた伊澤。
「この気候で、コースはどんな状態なのかな?」。
この日はプロアマ戦のあとに解放されたコースで、午後から練習ラウンドに出ていった。

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