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東建ホームメイトカップ 2018

4打差をつけられた石川遼。「最終日はパットに賭けたい」

前日2日目から一転、この日はカップに嫌われ続けた。「狙ったラインより、右サイドに一筋違うというのが続いた」と1番のスタートから、何度も苦笑いで空を仰ぐというのが続いた。

「昨日が凄く良い回転で打って入ってくれていたので、今日もガンガン入れてやろう、と。それで油断して、調子に乗ってしまったかもしれない」。

課題のショットにも、不満が募った。
4番のティショットは池。「今日の最後のような感じで、右に行った。あれは悔しかった」とイーブンパーのまま迎えた最後の18番も、同様のミスから大トラブルに見舞われた。

右のラフから打った2打目は、目の前に木。「そこからフックをかけて打ったつもりが、フックがかからず」。
右サイドに飛び出したボールを本人は、完全に行方を見失ったが佐藤キャディの目撃証言のとおりに、池の中から見つかった。

池の淵から打ち直しの4打目は寄せきれず、4メートルほどの、ボギーパットが残った。
ちょうどこの日1日、外し続けた距離である。
「ボール1個分くらいの軽いフックライン。最後、よくあの流れの中で決められた」と最終日を前に、どうにかケガを最小限にとどめるので精一杯だった。

最初にあった4打リードをひっくり返された。
4打差つけられて迎える最終日。米ツアーから持ち帰ったショットの課題は「試合になると、ちょっとずつ昔のクセみたいのが出てきてまだ、自分の思ったところからクラブを下ろせていない。下ろそうと意識しても、なかなか下りてこない。完成度は4割、5割という感じ」とこれから一夜漬けの修正は難しくても「明日はパッティングに賭けたい」。

この日は、たまたま入らなかったが、2日目の好感触が手に残っている。
「パットは水物だと思っていて、その日によって入る入らないは仕方ないけどいい感じにはなっている。このコースのグリーンの読みに自信がある分、もっとボールの回転を突き詰めれば入ると思う。練習したい」。

この日14日は熊本の地震から、ちょうど2年。ギャラリーのみなさんや関係者にも配られ、選手もウェアやキャップにつけてプレーした紫色のリボン型のバッジは、熊本県花のりんどうの花をイメージして、石川がデザインしたものという。
「熊本の人と共にいますよということが、少しでも伝わればいい」。
新選手会長として、最終日もまた心を込めて渾身のV争いに挑む。

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