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トップ杯東海クラシック 2018
池田勇太が三好で挑む偉業
史上3番目の若さで通算20勝目を飾った先週の勢いのまま、乗り込んできた三好は初出場の08年と、一昨年の16年に単独2位。09年と、15年は3位タイ。14年には5位タイ。「相性がいいと、みんな言うけど、勝ててないんでね。結果としては良くない」。
いよいよ“初制覇”を目指して仲良く歩くハウスキャディは、勤続18年の齋藤さつきさん。
「コースのことを、熟知している。聞いて“分かりません”ということはない」と、絶大の信頼を置く。
「(ラインや風の読みなど)合ってるか、合ってないかは別にいい。はっきり言ってくれればそれでいい」と、あうんの呼吸もばっちりだ。
この日は、カッパも着ないで頑張る齋藤さんに、傘を着せかけてあげたり、濡れたしずくを拭いてあげたり「風邪でもひかれてさつきが明日、来ないと言ったら俺はどうする?!」。
昨年の産休を挟んで、一昨年に続く2度目のタッグは特注の電導カートを持ち込んで、ラウンド中のさつきさんの負担もぐっと減らした。
2日目には、昨年6月に生まれたさつきさんの長男・勇斗くんをその腕に抱っこして、ちょっとこわもてもそのときばかりはご満悦。
この日は、さつきさんのご主人の伸治さんも駆けつけ、家族ぐるみの声援を受けながら、三好で偉業を狙う。
数ある20勝の中でも、2週連続優勝は、まだやったことがない。
「そりゃ、勝ちゃかっこいいだろう。でもその程度」と、素っ気ない。
「勝たなきゃ意味ない。勝ってもいないのに、2週連続だとかなんとか。言ったって、しょうがない。ただこの試合に勝ちゃいい。そしたらご褒美が、あとから一杯ついてくるだけのこと」。
先週覇者は台風の最終日を前に、死角ゼロ。
「今はゴルフの悩みも、なんもない。あえていうならどんだけドライバーが飛んで、フェアウェイからはみ出ることなく、セカンドがピンに寄って、パターが1回で入るか」。
シンプルに挑む。