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SMBCシンガポールオープン 2018

武藤俊憲39歳、偽らざる胸の内

午後から雷雲が近づいた前日初日は、半分終えるのがやっとだった。2日目は、第1ラウンドの残りの分も合わせて1日ほぼ1ラウンド半。「長丁場でしたけど、課題もありますけれど、ここまでうまくやれていると思う」。

大会は2日連続のサスペンデッドも、第2ラウンドは前半組で回り終えて通算4アンダーで、ベテランは一息ついた。決勝ラウンドに向けて、何度も繰り返したのは「頑張りすぎないこと」。
来月にはいよいよ40歳。
「もうベテランなんだ、って」。嫌でも自覚が芽生えて若いころと同じように、しゃかりきになれば思わぬケガをしかねないと自分も戒める。

それでも、つい「いらない気合いが入るので・・・。いらないんですよ、ベテランには」。
シンガポールに来るまでのつかの間のオフも慎重に寒風を避けて、もっぱら馴染みのインドアの練習場で打ち込んだ。

ほとんど距離のないシュミレーションゴルフに向かってドライバーを振り抜き、プロならではの爆音を立てて、他の客の視線を引いた。

真冬の日本から、いきなり高温多湿のシンガポールはいつも「手の摩擦が増えて、手が痛くなる」とそれも踏まえて球数だけはしっかりと打って、手の皮も慣らしてきた。

今大会は、7月のメジャー「全英オープン」の予選会もかねており、12位タイまでの上位4人(有資格者をのぞく)に出場権がある。

ミズノの契約プロとしては5月、やはり全英予選である同社主催の「ミズノオープン」でこそ「行けるのが一番なんですけど」と、そんなこだわりも捨てがたいが、何もそこまでチャンスを引っ張ることもない。
全英切符も「決められるんだったら、ここで決めたい。空回りしないように頑張る。頑張りすぎないように、頑張る」。
39歳の偽らざる胸の内だ。


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