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日本オープンゴルフ選手権競技 2019
第3ラウンドも日没のため、翌日に持ち越し。暫定首位の塩見好輝は「必死に逃げる」
第3ラウンドの残りは、翌20日・日曜日の7時50分から再開予定。続く最終ラウンドは同日、成績順の組み換えなしに順次スタートし、最終組のティオフは11時10分ごろになる予定。
サスペンデッドになった第3ラウンドで、2位と3打差の暫定首位に立っているのはプロ11年目の29歳、塩見好輝(しおみこうき)。
朝、残りの13ホールをこなした第2ラウンドで単独トップに立つと、続いて出た第3ラウンドは、後半の9ホールを残してまたいったんコースを引き上げてきた。
大雨の前日、18日の2日目も夕方遅くまでプレーした。
この日も朝8時からコースに出て、戻ってきたのは17時30分ごろ。
昨日も、今日も、また明日も「長い1日…」。つい、ため息がこぼれた。
第3ラウンドは、アウト最終ホールの9番で、やっとピンそばのバーディが来るまでは、ピンチの連続。
「思いっきりこらえてのパーです」と、2番では4.5メートルのパーパットをしのぎ、3番のパー5は4打目のバンカーショットが入りかけ。OKパーを拾った。
8ホールをどうにか全パーでおさめて、やっと後半に折り返した。
10番の3打目は、寄せきれずに長いパットを残したところで、中断を告げるフォンが鳴ったが、同ホールはカップインまでプレーを続けた。
パーパットは、「ちょっと届かず切れちゃった」とボギーとしたが、2位と3打差をつけて引き上げてきた。
通算1アンダーで迫る今平周吾は埼玉栄高校の2つ後輩だ。
塩見がキャプテンをつとめた3年時に、新入生で入ると同年08年の日本ジュニアでいきなり2位に大差をつける優勝。5打差の3位には松山英樹、塩見は7位だった。
「当時から周吾は、めちゃくちゃ上手かった。パターは、今のほうがあんまり上手くないんじゃないか。ショットは曲がらないし、トータルバランスが凄い。その時はあまり飛ばなかったけど、今は飛距離も出ている」。
2つ下でも当時から、見上げる存在だった。
2年時には高校を中退して、米でのゴルフ留学を済ませたあと11年のプロ入りから、昨季はあれよと賞金王までのぼりつめた今平。
かたや、塩見は14年にせっかく得た初シードもすぐ翌年に手放し今は初Vや日本タイトルというより、まずは来季のシード権を取り返すことのほうが先決という状態である。
「明日は、最低でもトップ5。どれだけこらえて頑張れるか。結果、優勝ならば、一番うれしい」と、控えめに言った。
20日の最終日は、1日一緒に最終組で戦うことになったが、目下賞金1位の後輩とは、はなから対等にできると思っていない。
「ゴルフ界では周吾のほうが、1枚も2枚もうわて。自分が追いつめられることは、もうわかっているので。必死に逃げます」。
いよいよ最終日は再び長い1日も、忍び寄る脅威を懸命に振り切る。