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トップ杯東海クラシック 2019
シブコさんと同い年。アマの木村太一さんが一時首位の活躍
「ああ〜…途中トップだったんですよ、知ってます?!」と初日、速報モニターの前で、初々しい声を上げたのは日大3年の木村太一さん。
愛知県・名古屋市中村区の出身。
自身4度目のプロの試合で最初のバーディは前半の12番。
地元が誇るトップアマが、いきなり見せ場を作った。
手前ラフからチップイン。13番では7メートルものバーディパットも沈めた。「強いかな、と思ったけれど。なんか入ってしまったという感じ」と、15番では2メートルのスライスラインも決めた。
前半3つのバーディで、並みいるプロを見下ろし一時首位につけて「変な感じ」と、照れ笑いした。
日大OBで、静岡・三島の大学寮でも世話になった堀川未来夢に最後は結局、スコアで抜かれて、先輩には2打差の7位も「そんなところは見ていません!」と、今どきには珍しく控えめだ。
今年の日本アマ覇者だが、「あれはラッキー。僕よりうまいアマチュアの人はたくさんいる。僕はたまたま」と謙虚に、女子プロの”シブコさん”は、ご自身の国内ツアー初制覇の際に、木村さんのインスタをフォローしてくれたそうだが、まだ話したことはない。
同い年の”黄金世代”なのに「そんな…畏れ多くて!」。
今年の全英女子オープンで、メジャー制覇を達成した同い年の女子プロにも敬意を表した。
父も母も、姉も家族ぐるみでゴルフが大好きで、自身は主に母親の江津子さんに6歳から教わった。
愛知工業大付属中学2年のときに、父親でトップアマの洋さんが、今大会に出場。あのときは、お父さんのキャディとして三好を歩いた。
あれから7年。親子の思い出の舞台で今度は自身が選手として初日から大活躍した。
女子の”黄金世代”は、すでにプロの世界で一大勢力を築くが、男子は先週、マスターズの出場権がかかったアジアアマでプレーオフを戦った金谷拓実さん(東北福祉大3年)ら、ちょうど二十歳前後の選手は、まだアマの世界で切磋琢磨。
「僕は先週、国体に出ていたんですけど、早く終わって拓実の中継を見ていた。拓実のプレーオフには鳥肌が立ちました。なんか、自分とは違うところで戦いすぎてて、追いつかなきゃって、気にもなれないくらいに差があるのかな。刺激になる」。
最終学年の来季、木村さんもツアーのQT挑戦を予定しており、強い若者たちが、プロの舞台を見据えて頑張っている。
初日は、高校の先輩の小木曽喬(おぎそたかし)と2度の歴代覇者&賞金王で、51歳の伊澤利光とラウンド。
「お2人とも優しくて、とても回りやすかった。見ていて結構ピンチと思っても、楽にパーを取っているように感じた。学ぶべきところは沢山」。
学びの秋。三好で、実り多き4日間にしたい。