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日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills 2019
石川遼が宍戸で初のボギーなしを記録して歓喜
苦手を自負する宍戸で第3ラウンドに出した68は、自身初のボギーなしのラウンド。
「このコースで、こんなスコアは記憶にない。本当にうれしい。飛び上がって喜びたいくらいの気持ちです」。
腰痛からの復帰初戦。
早朝6時40分からこなした第2ラウンドの残り競技は、再開直後の11番から連続ボギーを打ち、「今日は2時半に起きて、トレーニングをして、予選落ちをしたら、朝の9時半くらいに家に帰って、違うコースにラウンドしに行こうかと、思ったんですけど」。
一度は予選落ちを覚悟しながら13、15番でバーディを奪い返して、辛くも残った決勝ラウンドは「またこのコースを回ることができて、手ごたえのあるラウンドになりました」。
ドローヒッターの石川には、多様な球筋を求められるここ宍戸で、特にティショットが打ちずらく、過去6度の出場で予選落ちが4度。
縮こまり、気持ちよくドライバーが振れない。「自信を失っていた」。
そのために、1カ月ぶりに実践を迎えた初日はアイアンを多用する策をとったが、その日の18番でひらめきがあったという。
「アイアンが僕はすごく好きなので、アイアンと同じ感覚でドライバーを打ちに行ってたんですけど、18番のティショットではドライバーを持ってアッパー目に打ってみた」。
アイアンのように、ドライバーでも打ち込んでいたのをやめて「そしたら左にはいきましたけど感触がよくて。アイアンとドライバーは別のクラブなんだ、と改めて気づかされた」。
手ごたえを継続してさらに練習を重ねて、「本当に10年ぶりくらいに、このコースでドライバーを振れている。自分の持ち球と違うので、このコースの攻略に苦労していましたが、ドライバーがよくなって、コースの見方が変わってきた」と今季初の決勝ラウンドで、大収穫を得ることができた。
出るたびに戦略を立てて、そのたびに打ちのめされた。
「毎年このコースで課題をもらって、今回それを求めてきた部分もある。自分のゴルフの部分でも、気づかせてもらった所もあるのでいろんな意味で、この試合に出られてよかったなと思います」。
困難を承知で、腰痛からの復帰初戦に令和最初の日本タイトルを選んだ。
大会はまだ1日を残して攻略の手掛かりを見つけられた。
「これからがすごく楽しみ」。
最終日は通算イーブンパーの31位タイから、渾身の遼チャージで復帰を印象づける。