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日本プロゴルフ選手権大会 2019
昨年覇者は、大会主催の同組レジェンドに「畏れ多い」
九州南部を中心とした大雨は、鹿児島市内で被害も出た。
4日木曜日の初日は中止となり、第1ラウンドは5日金曜日にずれ込んだ。
大会主催の公益社団法人日本プロゴルフ協会(PGA)の倉本昌弘・会長と、ジャパンゴルフツアー選手会長の石川遼との同組というこの上ない好カードに「いつもなら、明るい気持ちでプレーができるんですが」と、懸命に言葉を選んだ昨年覇者。
谷口徹は「今回の豪雨で、たくさんの方が被災されている中で、ほかの選手もですが気にしながらのプレーになると思います」と当地、鹿児島の人々に、まずは心を寄せた。
「でも大会が始まれば、ディフェンディングチャンピオンとして頑張りたいと思います」。
控えめながら、連覇による大会4勝目に臨む意気込みを述べた。
大会初制覇は、42歳の2010年だった。さらに2012年と勝ち星を重ねて50歳の昨年は、ジャンボ尾崎の記録を塗り替え大会最年長のV3。
節目のツアー通算20勝でもあり、「大会は歴史が長い上に、僕の中でも40歳をすぎて初めて勝ってから、3回優勝できた。非常に思い出深い大会が、この日本プロです」。
連覇がかかる今年はレギュラーツアーでは、30勝を誇るレジェンド・倉本会長が、14年の会長就任から初めて大会の参戦を決めたが、先のシニアツアー「スターツシニア」では倉本会長に、5打差の逆転を食らったばかりである。谷口には、プレーオフで敗れたあのリベンジもかかるが、ここいぶすきゴルフクラブでレギュラーツアーが開催されるのは、15年ぶり。
谷口には長い”ブランク”も、谷口が昨年7月にデビューしたばかりのシニアツアーでは、13年から昨年まで6年続けて「いわさき白露シニアゴルフトーナメント」の開催コースとなり、地の利も倉本会長のほうがうんとある。
開幕前に行われた事前の記者会見では、差し伸べられた63歳の右手をおずおずと握り返して「畏れ多い」。
百戦錬磨の永久シードプレーヤーの前で、萎縮していた谷口だが…。
1日遅れの第1ラウンドは7時40分の10番ティから、大勢の地元ファンを引きつれ、スタートしています。