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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2020
石川遼は6位タイに「泣きたくなりました」
首位との4差を追いかける立場で、最初に来たバーディが15番。
逆転を期して、攻めて、攻めて、何度も作ったチャンスを決めきれない。
膠着したスコアが、やっと最初に動いたのが、9番の3パットボギーだった。
1オーバーで折り返した後半も、反撃のイーグルが、やっと17番ではもうホールも残っていない。
「優勝を目指して頑張っていたので、届かなかったのは悔しい…。本当に悔しいです。勝ちたかったので」。
通算4アンダーは、首位と4差の6位タイにとどまり、心なしか目を赤くした。
3月から田中剛コーチについて、スイングの再構築をはかった今年。「今までやってきた概念、根本的な部分を変えていく。今年は壊す、チェンジの1年だった」。
8月の全米プロ、9月の全米オープンでは7年ぶりにメジャーの決勝ラウンドを踏むと「将来的には、米ツアーしか目指していない」。熱い思いが加速した。
「フェースの動き、足の動き、体重の動き、シャフトの動きが変わるぐらい。先週も全然ボールに当たらない、というのが実際にありましたし、それでもいろんなものと戦ってきて、1試合を追うごとに、前よりよくなってきている」と、悔しさの中に希望を見出し前を向く。
今年の開催5試合で、トップ10入りは3回。今年の最終戦でも、また優勝には届かなかったが、努力の成果は結果に出ている。
この日も「優勝は、厳しくなったと思っても、気持ちは切らさずプレーできた。収穫はあったと思う」。
コロナ渦中で来年も、いつ始められるとも今はまだ知れないが「1,2,3ヶ月あいてもその時間を有効にトレーニング、いい練習をして、もっといい状態にして次の試合に挑みたい。突っ走って、まずはやりきる」。
今年最後の1日は、負けたからこそ熱かった。