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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2020

史上6人目の連覇達成へ。石川よ、今こそ王者であれ

あと1日©JGTOimages
史上6人目の連覇をかけて、今年最後の1日に挑む。石川遼は、通算3アンダーの6位タイから最終日を迎える。

3日目は、底冷えの寒さ。ニット帽と、フーディダウンの首筋にも寒気が走る。
前半3つのバーディで、首位との差を快調に追ったがホールを重ねるごとに、体感温度が下がっていく。

9番で、約2メートルのパーパットを外したあと、10番も続けてスコアを落とした。

「後半は、かなり飛ばなくなりました。アナドレリンも出ているんですけど、寒くて体が動かない」。

ティショットが左に行きだした。
「自分でもイメージしていないショット、悪い傾向が出た」と、14番では連続ボギー。
「後半、乱れて前半の貯金を使い切ってしまった。頑張んなきゃ、と力みもあったし、自然と逆らう感じで、かなり苦しいラウンドになってしまった」。

反省しきりの終盤とはなったが、17番ではひとつ獲り返して首位と4差で踏みとどまった。

逆転の最終日に向けて、「3アンダーですけど上には7、8人(終了時点)しかいない。10人以下の戦いになる」と、頭を巡らす。
そして、「天気が回復して、各選手スコアを伸ばすと思う」と、バーディ戦に挑む覚悟を。
「ティショットをドライバーで打つにしても、スプーンで打つにしても、もう少し短いアイアンでピンを狙うマネージメントに変えて、自分がスコアを伸ばせる態勢にしていければ」と、戦略を立て直した。

コロナ禍で、開催可否もギリギリの決定だった。
「今年はディフェンディングチャンピオンとして、戻れないかもしれない」と、あきらめかけた。

未曽有の災禍に何もかもが一変した。
それでも大会は、「今こそ、王者であれ」との力強いテーマを掲げて開催に踏み切られた。

多くの人に支えられ、偉業のチャンスを残して立てる。
史上6人目の連覇達成へ。
「明日は気持ちを切らさず、4日間の中で、一番良いスコアを目指していきたい」。
今年最後の1日こそ結果で報いる。

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